*chamomile*
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あれから2週間
負傷者もだいぶ回復し、戦力の補給も兼ねて
3日前から私達は江戸へとやってきた
晋助は連日
夜になっては1人どこかへ出かけて行く
翌朝 私が目覚める頃には帰ってきていた
今日の朝は違った
薬草採取に日が昇る前に出かけようとした私と
ちょうど帰ってきた晋助と鉢合わせた
それだけならばよかった
豪華絢爛な着物を着た女性が彼の後ろにいた
その場に居合わせた隊士達は 修羅場を恐れ凍りついたし、
その女性からは哀れみの目をむけられたが
可哀想な結果になるのはその女性の方だ
私も晋助も口を開かず
口を開いたのはその女性だった
「
晋助様、そちらのお方は?」
「はじめまして、優と申します。
ただの薬師ですよ」
いつも通りにこやかに挨拶してみた
今まで連れてきた女性より気さくな女性だった
私と玉菊が話す間、晋助は何一つ口を挟まなかった。
夜が開け始めたので 2人と別れ
山の方へと向かった
(晋助は何も言いませんでしたが、しばらく研究室で寝泊まりした方が良さそうですね)
今までも高杉が女性を連れてくる事は何度もあった
実際その場に鉢合わせることかなかっただけ
情報さえ吐いてしまえば女性は処分される
情報吐く前に殺された女性も居ましたかね…
「面倒な事にならなければいいですが…」
1時間ほど歩き目当ての薬草を摘み取りながら
1人呟いた
採取が終わり街に着いた時には
お昼時を迎えていたので 食事処でお昼を済ませることにした
運ばれてきた定食を1人食べながら
一週間後に 祭りがあるらしい
それも将軍様が来られるとか…
(江戸に来た本当の理由はそれでしたか)
食事を済ませて ついでに街を見て歩いていたら
真選組に声をかけられた
「お嬢さんちょっといいかな?その刀は?」
「刀?あぁ!これですか?」
腰にさしていた刀を鞘に入れたまま真選組の隊服を来た2人に見せる
「扱い方なんて知りませんが。
父の唯一の形見なので持ち歩くが習慣付いてしまって」
大事そうにそう言ってみせる
「そうかい…。」
声をかけてきた男は同情の色をみせる
「桂だ!追え!」と別の通りが騒がしくなる
「お嬢さん、今後は持ち歩かないように気を付けてね」
そう言って騒ぎの方へ駆けつけていってしまった
刀を挿し直したら追われているはずの男と目が合う
「ふふっ
久しぶり、小太郎」
「元気そうでなによりだ、優。
奴はおらんのか?」
「晋助ならここには居ないわ
場所変えましょうか?」
「そうして貰えると助かる。」