Another~虚~
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屋敷へ着くまで
私達は何も話さなかった。
私も虚の腕の中 流れてゆく景色をただ見つめていた。
屋敷に着くと抱えられたまま
虚の自室へ運ばれ 投げ入れられる
「っ〜!」
投げられるとは思っていなかったので
盛大な音をたてて床に叩きつけられる
「怪我は治っているようですね」
起き上がって足の傷を確認しようとすると
後ろ手で襖を閉め 虚は起き上がれないように
優の上に跨り 肩を押さえつける
「優。
悪い子にはお仕置きが必要ですね」
ニコッと笑ったかと思えば
左腕に 鋭い痛みが走る
「あああっ」
自身が持っていた 短刀が深々と突き刺さっている
「優、もう逃がしはしません」
返り血の着いた右手で頬を撫でられる
冷たく見下ろしてくる 虚を睨みつけるも
口角をすこしあげて
「まだお仕置きが足りないようですね」
懐からまたしても短刀を取り出し
右腕を床に打ち込むかのように 突き刺す
「ああぁあっ」
「痛いですか?」
突き刺されたままの両腕は ピクリとも動かすことは出来なかった
荒い息を繰り返すだけで返答はしなかった
「ふふふっ
答えてはくれませんか」
もう一刀取り出し 帯を切り裂かれた
「何をっ!」
問いかけようとした瞬間 口を塞がれる
「静かにしてください
死にたくはないでしょう?」
首元に突きつけられる 冷たい刃の感覚
「まぁ、貴女も死ぬ事はないでしょうが」
首筋に 虚の舌が這う
「んっ」
そのまま首筋に吸い付かれる
その間に短刀の刃が 体のラインをなぞる
「ふふっ優。
貴女の心を壊してでも手に入れることにしました 」
「いい趣味ですね」
「貴女がいつまでもつか楽しみです」
その晩 悲痛な叫びが響き渡った
体に襲いくる 痛みと快楽に
脳がおかしくなりそうだった
それから毎晩 そんなことが続いた
体につけられた傷は 直ぐに治ってしまうが
赤い印は消えなかった