Another~虚~
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その後も 虚は私に何かをさせる事なく、
ただ平穏で退屈な日々が10日程続いた。
夕刻、珍しく虚が部屋を開け
1人で読書していれば
廊下の方で 高杉 というワードが聞こえ
その者達の話に聞き耳をたて
晋助達が 港に居ることを知る。
(その事についての作戦を
虚は今たてているという所かしら。
実際外に出てみないことには分からないけれど
ここから町までの地形ならあの子達から少しなら把握してる、幸い長くなると見越してか虚は外にいる
もちろん何も対策してないなんてことは無いのだろうけれど…
チャンスは今しか無い…。)
部屋の付近の気配が すず だけになった時に
御手洗に行きたいと 廊下にいる 蘭 にお願いし、柱と足枷を繋ぐ鍵を外してもらう。
5歳の子にはこの鎖は重いのか
鎖を引きずり、床を傷付けないように
私の左脚に巻き付け、錠でまとめる。
御手洗までは逃げる素振りを一切見せず
物静かな 蘭 と会話する
見張りが手薄になるや否や 蘭 の溝落ちを殴り
気を失った 彼女を廊下に静かに寝かせる。
(蘭、ごめんなさいね。)
見張りが来ない内に
中庭を走り 外壁の上へ飛び上がり
森へと入る
(ここは正門より真裏、とてもおおきな木がこの先にある
まずはそこから周囲の地形を把握しましょう)
薄着に裸足の為 あちこちに切れる痛みを感じながらも
一目散に大木を目指し走った。
大木を見つけ登り 先程までいた屋敷を葉の影から見れば もう既に動き始めているのが分かる。
あまり時間はない…。
屋敷の奥の方に海が見える。
そこに何隻かの船も確認出来た。
(あそこにいるのかは分からない
今はそこに居てくれる事にかけるしかないですね…
こちら側にも追手が来ている様ですし、迂回して向かいましょう…。)