*chamomile*
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探索をするも 敵兵は僅かしかおらず
気配も消しきれていないために
傷一つつかずに1階、最後の部屋へとたどり着いた。
部屋を開ければ 誰もおらず 地下へと通じている階段が1つ。
「…指示されてはいないけれど、調べておきましょうか。」
地下へと降りてゆけば
年齢層豊富な女達が薄着で牢に入れられていた。
話を聞けばここに居た者の趣味だそうな。
牢の鍵を壊し解放してやれば
奥に続く扉の方へと主人は向かったと聞いた。
(目的は聞いていないけれど 捕らえて置くに越したことはないかな…。)
「情報をありがとうございます。
外は死体の山ですがどうかお気をつけてお逃げになって下さい。」
女性達に背を向けて歩きだそうとした時
「あのっ」と羽織を1人の少女に引っ張られる。
「どうかしました?」
振り向いて綺麗な黒髪の少女に問えば
ゆく当てなどない のでついて行きたいと言い出す。
困惑するもその覚悟を問うてみる事にした。
「わかりました。
試練を越えられたら連れてゆきましょう。」
そう言いながら打刀を鞘に挿したまま少女に渡す。
重さに驚きながらも受け取った少女に
「後ろにいる女性、誰でも構いません。
首をはねてください。」
ゾッとした悲鳴が沸き立つ。
少女もそんな事を言われるとは思っていなかったのか顔色が変わる。
「私についてくると言うならば、それくらいして頂かないと困ります。」
にこやかに発すれば 女達は一目散に逃げてゆく。
刀を持ち震える少女1人を残し…。
「で、出来ません… あの方達を斬ることは…。」
「そうですか。」
少女に渡した刀を返してもらおうと手を伸ばす。
「それ以外の者なら斬り捨てて見せます!」
未だ震えながら受け取った刀を両手で握りしめ
強い眼差しでこちらを見る。
「うふふっ。
良いでしょう、気に入りました。」
震える少女を抱きしめ名を問う。
「
ここの主人に頂いた名です。」
「私は吉田 優。
刀など扱ったことは無いでしょうから
今はただ着いておいでなさい、美影。」
「は、はい!」
震えが止まった少女は
両手で刀を抱きかかえ返事をした。