グレー・コラージュ・ソング
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「うーむ……」
夕飯を作ろうとしたら冷蔵庫の中がスカスカだった。一人暮らしだから一人分をわざわざ料理する気になれないという理由であまりちゃんとしたご飯を作ってなかったけど、今日はしっかり作って食べたい気分だ。親子丼にしよう。あと味噌汁。
そんなこんなでスーパーに来たわけだが、醤油やらみりんやらの売り場で白髪の小学生が何やら悩んでいる。手持ちのメモと商品を見比べたり、きょろきょろして首をひねっている。初めてのお使いかな?最初は通り過ぎようとしたが余りにも覚束ないようなのでついつい声をかけてしまった。
「きみ、何か探してるの?」
「ふむ?」
丸い瞳がこちらを捉えた。白髪に赤い目、うさぎみたいだ。ちっちゃいし髪ふわふわだし。
「めんつゆとやらを探してるんだ。物がぎっしり並んでてよくわからん。日本のすーぱー、侮りがたし……」
「あー麺つゆね。この段に並んでるのがそうだよ」
「おお!ありがたい」
「あと他に買うものある?お姉さんが手伝ってあげよう」
「これはこれは親切にどうも」
「いえいえ」
男の子の挙げた牛乳、豆腐、鯖缶の場所を案内した。どうやら外国から最近日本に来たみたいでまだ日本のあれこれに慣れていないらしい。貨幣のシステムも完全に理解できていないようなので簡単に説明しておいた。
「ありがとうな、オネーサン」
「どーいたしまして。気を付けて帰るんだよ〜」
「大丈夫、おれ強いから」
最後まで不思議な少年だ。