グレー・コラージュ・ソング
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「ボーダーから名字への接触は少なくとも当分は無いよ。というかほぼほぼ無いと思う」
「本当?よかった」
「へい、醤油豚骨ラーメン大盛り硬めネギ増しのお客様ー」
「あっはーい!」
「見た目の割に厳ついの食べるね」
奢ってくれると言うので遠慮なく注文した。迅くんがわたしを呼び出した用事というのは、まさに危惧していたボーダーや警察から何らかの接触についてだった。お偉いさんから呼び出しとかじゃなくて本当によかった。
「一応あの時あったことは直属の上司に話させてもらったけど。おれたちの相手は近界民であって魔女とか魔法とか専門外だし。こっちもこっちで最近バタバタしててわざわざ難しそうな案件に首突っ込む余裕無いって」
そもそもボーダーにはなんの被害も出てないしね、と迅くんはラーメンを啜った。わたしの心配は杞憂に終わったということらしい。何よりである。
「このこと伝えるだけならわざわざ直接会わなくてもよかったんじゃない?」
「それ聞いちゃう?」
「聞いちゃう聞いちゃう」
「おれ個人として名字と仲良くしときたいな〜みたいな」
「嘘くさ〜」
嘘だろうなと確信した。以前魔女を倒すのに加勢してもらった時の熟練した剣さばき、きっとボーダーの中でも実力者に違いない。自分で実力派エリートとか名乗ってたし。ボーダーとして大きく動きはしないけど、得体の知れない力を使う人間をマークしときたいのだろう。気持ちは分からないでもない。
まあ迅くんは敵にはならなそうだし、ラーメン奢ってくれるし、気にしないでおいてやろう。
「餃子も頼んでいい?」
「……いいけどほんとよく食べるね」
「食べられる時に食べとかないと。あっすみませーん!餃子二皿追加で!」
「ごちそうさまでした」
「食べる量が小柄な女の子のそれじゃないよね」
「まだ言うか」