グレー・コラージュ・ソング
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「ありがとねオニーサン。助かったよ」
「どうもどうも。実力派エリートですから」
「ほーん?」
彼女は名字名前と名乗った。あのよく分からない動物を倒したおれたちは無事元居た公園に帰ってこれた。彼女が「巻き込んでしまったから」と近くの自販機でジュースを奢ってくれると言うので、お言葉に甘えた次第である。いつのまにか、彼女の服が水色のフリフリワンピースからTシャツとデニムのスカートに変わっている。
彼女は三門市民だと言うので、自分はボーダー隊員だと差し支えない程度に話しておいた。目の前でトリガーを使ってしまった手前、仕方ない。記憶処理も考えたけど、彼女には知ってることを教えてもらわないと困る。
「単刀直入に聞くけど、名字ちゃんは近界民なの?」
「違う違う。さっきの見たでしょ。悪者はあいつら。わたしはそれを倒すセーギの味方だよ」
うーん迅さんはちゃんと自分のこと話してくれたからね、とブツブツ呟いている。名字はベンチから勢いよく立ち上がると、まるで普通の女の子みたいな笑顔で告げた。
「わたし、魔法少女なの」
ぽかんとするおれを尻目に名字はどんどん説明を続ける。
「さっきの化け物みたいなやつらを魔女って言うんだけど、最近この辺で変な集団自殺がいっぱいあったでしょ?それ魔女の仕業だよ。
魔女からみんなを守る、そういう役目なの」
「……なんだか、ボーダーと似てるな」
「それわたしも思った。ボーダーが魔女の相手もしてくれるならありがたいんだけど」
「いやー、こればっかりは上がなんて言うか」
「そりゃそーだ。魔女の結界はわたしたちじゃないと開けられないしなー」
うむうむと頭を悩ませる姿がどこか遊真と重なって見えて笑ってしまった。小さいけど強い、異質な存在。あ、遊真と言えば、
「そういや最初、白いぬいぐるみみたいな奴と一緒にいなかった?」
「あーキュゥべえね。必要な時には居るし呼んだら来るよ。あいつとは割とビジネスライクな関係なの」
遊真とレプリカ先生みたいに相棒というわけではないらしい。