宇宙旅行
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東さんのいる大体の方角は分かっている。グラスホッパーを分割せずに踏んで高く跳んだ。下からの弾を相殺しながら窺ったが、この狙撃手からしたら絶好のチャンスに狙撃はなかった。
《出水くん、東さんは食いついてこなかった》
《もう移動してるみたいっすね》
少し低めな建物の屋根に着地して銃を構えた。この状況で狙われるのは、場の援護がない二宮さん。全員それが分かってる。そして、嵐山隊の連携は早めに崩したい。時枝くんに狙いを定めた。
「充!」
《引き気味で撃ち合いましょう、狙撃の援護がない今、上を取った名字さんを相手にするのは厳しいです》
《了解だ、太刀川さんや加古さん達に挟まれないように綾辻、ナビゲート頼むぞ》
《了解です。ルート視覚支援します》
「チッ」
場が三竦みになった。嵐山達は撤退ムードで、それを射手の射程を保ちつつ出水くんが追う。二宮さんがどう動くか。加古さん達と合流するか、移動したであろう東さんの援護が受けられる場所へ動くのが無難か。
北の方で一筋光が流れた、ベイルアウトだ。加古さんか秀次かザキさんだろう。
《今の誰?》
《三輪。そっち向かうか?》
《東さんがそっち周辺か加古さんとザキさんの辺りに居るはずだから、居ない方に向かって》
《こっちいねーから加古の方だな。じゃそっち向かうわ》
太刀川さんがこっち周辺に来てくれるらしい。これで動きやすくなった、と思っていたら下から弾が飛んできた。……こっちに来たか。うちだけまだ一人も落とされてないもんね。
「そのお腹の傷じゃ、わたしと撃ち合うのは無理だと思うけどな。トリオンガンガン漏れてるでしょ」
「トリオン量の少ないお前へのハンデだ。有り難く受け取れよ」
「は?少なくないし」
二丁拳銃を構えた。残り時間もそんなに多いわけじゃない。ここで二宮さんを落とせたらベスト。二宮さんはグラスホッパー持ってないから自力で登ってこない以上、こちらが上を保てる。
「っわ」
と思っていたらメテオラでわたしが登ってた建物を爆破してきた。飛び乗るのを許さないように近くの建物も崩されたので、慌ててグラスホッパーで着地した。地に足つけて戦うしかなくなったわけだ。
にしても障害物無くなったのキツイな。建物で凌ぎつつ近付くのが一番やり易いのに。嘆いていても仕方ないので、ハウンドをシールドで防ぎつつ右の銃を構えた。二宮さんは腹に穴空いてる、勝負を急いてくるはず。
グラスホッパーで後退しながら左のハウンドを上に、右のアステロイドを前に放った。どちらかをガードするには、どこかに隙ができる。手足の一本でも落とせれば上出来、と思って加速しようと脚に力を込めた、その時。
「っ!?」
狙撃で自分の右半身を飛ばされた。
狙撃!?佐鳥は落とした、東さんだって移動したんじゃ……。
「……やられた」
「俺"たち"の勝ちだ。名字」
二宮さんのアステロイドが迫る。防いでもこれじゃもう戦えないので目を瞑った。
「ごめーん柚宇ちゃん!東さん達にやられた」
「私も騙されてたし仕方ないよ〜。あとは二人に任せよ」
「太刀川さん、出水くん!東さんこっち潜んでた!今度こそ移動するだろうから警戒!」
グラスホッパーを使った隙や、屋根の上に陣取ってた時は完全に狙撃手からしたらカモだったのに撃たずに、勝負どころで援護射撃……。そもそも二宮さんがメテオラで建物爆破してたのも、わたしに上を取らせないため以上に狙撃を通しやすくするため……。
「あ〜〜やられた」
その後加古さん対ザキさんは加古さんが勝ち。出水くんが時枝くんを倒し、その出水くんを嵐山が落とした。二宮さんはトリオン漏出過多でベイルアウト、土手っ腹に穴開けたわたしの得点になった。そこでタイムアップ。
東隊は得点2、太刀川隊は得点4、嵐山隊は得点1。複数チーム生存のため生存点は無し。
太刀川隊の勝利だ。
「よーくやった名字。倒されてたけど」
「2得点わたしの功績だからね」
「予定通り早めに狙撃手減らしてくれて助かりましたー」
「名字にまんまと引っ掻き回されたな」
「背後から狙撃ポイントにやって来た名字さん、マジで怖かったです……」
「悪い、加古さんに落とされた」
「むしろ加古さんを引きつけてくれて助かりましたよ。あの場に居たらいよいよキツかったですから」
「クソッ太刀川め……」
「秀次はよくやってくれたよ。太刀川に張り付いてくれたお陰で大暴れされずに済んだ」
「代わりに名前ちゃんには暴れられたけどね、二宮くん」
「チッ、落としたんだからいいだろう。加古が柿崎を倒した後、嵐山と出水のところへもっと早く合流できれば追加得点もあった」
「まあまあ、反省会は後にしよう」
「あー東隊!よくもやってくれたな!」
「俺たちは負けたんだからそれはこっちの台詞だろう」
「狙撃手は撃ったら動くのが鉄則でしょ!許さん!」
「ははは。釣りは得意なんだ、二つの意味で」
「むかつく!二宮さん!」
「なんだ」
「二宮さんと東さんには負けたけど、それでも勝ったのは太刀川隊だから!首洗って待ってなよ!お疲れ、またね!」
「良かったじゃない二宮くん。名前ちゃんと仲直り?」
「元々喧嘩はしていない」
「でも気まずそうにしてましたよね」
「……秀次まで知っていたのか」
「どういう意味ですか」
《出水くん、東さんは食いついてこなかった》
《もう移動してるみたいっすね》
少し低めな建物の屋根に着地して銃を構えた。この状況で狙われるのは、場の援護がない二宮さん。全員それが分かってる。そして、嵐山隊の連携は早めに崩したい。時枝くんに狙いを定めた。
「充!」
《引き気味で撃ち合いましょう、狙撃の援護がない今、上を取った名字さんを相手にするのは厳しいです》
《了解だ、太刀川さんや加古さん達に挟まれないように綾辻、ナビゲート頼むぞ》
《了解です。ルート視覚支援します》
「チッ」
場が三竦みになった。嵐山達は撤退ムードで、それを射手の射程を保ちつつ出水くんが追う。二宮さんがどう動くか。加古さん達と合流するか、移動したであろう東さんの援護が受けられる場所へ動くのが無難か。
北の方で一筋光が流れた、ベイルアウトだ。加古さんか秀次かザキさんだろう。
《今の誰?》
《三輪。そっち向かうか?》
《東さんがそっち周辺か加古さんとザキさんの辺りに居るはずだから、居ない方に向かって》
《こっちいねーから加古の方だな。じゃそっち向かうわ》
太刀川さんがこっち周辺に来てくれるらしい。これで動きやすくなった、と思っていたら下から弾が飛んできた。……こっちに来たか。うちだけまだ一人も落とされてないもんね。
「そのお腹の傷じゃ、わたしと撃ち合うのは無理だと思うけどな。トリオンガンガン漏れてるでしょ」
「トリオン量の少ないお前へのハンデだ。有り難く受け取れよ」
「は?少なくないし」
二丁拳銃を構えた。残り時間もそんなに多いわけじゃない。ここで二宮さんを落とせたらベスト。二宮さんはグラスホッパー持ってないから自力で登ってこない以上、こちらが上を保てる。
「っわ」
と思っていたらメテオラでわたしが登ってた建物を爆破してきた。飛び乗るのを許さないように近くの建物も崩されたので、慌ててグラスホッパーで着地した。地に足つけて戦うしかなくなったわけだ。
にしても障害物無くなったのキツイな。建物で凌ぎつつ近付くのが一番やり易いのに。嘆いていても仕方ないので、ハウンドをシールドで防ぎつつ右の銃を構えた。二宮さんは腹に穴空いてる、勝負を急いてくるはず。
グラスホッパーで後退しながら左のハウンドを上に、右のアステロイドを前に放った。どちらかをガードするには、どこかに隙ができる。手足の一本でも落とせれば上出来、と思って加速しようと脚に力を込めた、その時。
「っ!?」
狙撃で自分の右半身を飛ばされた。
狙撃!?佐鳥は落とした、東さんだって移動したんじゃ……。
「……やられた」
「俺"たち"の勝ちだ。名字」
二宮さんのアステロイドが迫る。防いでもこれじゃもう戦えないので目を瞑った。
「ごめーん柚宇ちゃん!東さん達にやられた」
「私も騙されてたし仕方ないよ〜。あとは二人に任せよ」
「太刀川さん、出水くん!東さんこっち潜んでた!今度こそ移動するだろうから警戒!」
グラスホッパーを使った隙や、屋根の上に陣取ってた時は完全に狙撃手からしたらカモだったのに撃たずに、勝負どころで援護射撃……。そもそも二宮さんがメテオラで建物爆破してたのも、わたしに上を取らせないため以上に狙撃を通しやすくするため……。
「あ〜〜やられた」
その後加古さん対ザキさんは加古さんが勝ち。出水くんが時枝くんを倒し、その出水くんを嵐山が落とした。二宮さんはトリオン漏出過多でベイルアウト、土手っ腹に穴開けたわたしの得点になった。そこでタイムアップ。
東隊は得点2、太刀川隊は得点4、嵐山隊は得点1。複数チーム生存のため生存点は無し。
太刀川隊の勝利だ。
「よーくやった名字。倒されてたけど」
「2得点わたしの功績だからね」
「予定通り早めに狙撃手減らしてくれて助かりましたー」
「名字にまんまと引っ掻き回されたな」
「背後から狙撃ポイントにやって来た名字さん、マジで怖かったです……」
「悪い、加古さんに落とされた」
「むしろ加古さんを引きつけてくれて助かりましたよ。あの場に居たらいよいよキツかったですから」
「クソッ太刀川め……」
「秀次はよくやってくれたよ。太刀川に張り付いてくれたお陰で大暴れされずに済んだ」
「代わりに名前ちゃんには暴れられたけどね、二宮くん」
「チッ、落としたんだからいいだろう。加古が柿崎を倒した後、嵐山と出水のところへもっと早く合流できれば追加得点もあった」
「まあまあ、反省会は後にしよう」
「あー東隊!よくもやってくれたな!」
「俺たちは負けたんだからそれはこっちの台詞だろう」
「狙撃手は撃ったら動くのが鉄則でしょ!許さん!」
「ははは。釣りは得意なんだ、二つの意味で」
「むかつく!二宮さん!」
「なんだ」
「二宮さんと東さんには負けたけど、それでも勝ったのは太刀川隊だから!首洗って待ってなよ!お疲れ、またね!」
「良かったじゃない二宮くん。名前ちゃんと仲直り?」
「元々喧嘩はしていない」
「でも気まずそうにしてましたよね」
「……秀次まで知っていたのか」
「どういう意味ですか」