グレー・コラージュ・ソング
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今日は非番だし時間を持て余している。嵐山から聞いた、ボーダーに(おそらく)なんの関係もないのに集団自殺の件で弁明に走り回っている根付さんがどうも可哀相に思えてきて、三門市民の様子でも視て回ろうと考えた。成果を挙げられるは別として、気分の問題だ。実力派エリートは実に仕事熱心である。
「どうやら、魔女は三門市と蓮乃辺市を行ったり来たりしてるみたいだね」
「そーみたいね。ソウルジェムはこの辺りで反応してるんだけど……」
……水色のフリフリワンピースの女の子が、猫(兎かもしれない)のぬいぐるみと話してる。ていうか今ぬいぐるみ動いてなかった?
混乱するおれの脳裏に、最近知り合った少年とそのお目付役がよぎった。__レプリカ先生みたいなトリオン兵かもしれない。もしそうならあの女の子は近界民ということになる。……見逃すわけにはいかないな。木々に囲まれた公園はやや見通しが悪い。もっと近付こうとおれは忍び寄ろうとした。
「う、ううううううううう」
「がっ、ひゅっ」
隅の砂場で遊んでいた幼児たちが、急に自らの首を掴み爪を立て始めた。気付けば駆け出していた。
「!キュゥべえ!」
「間違いない、魔女の仕業だ!名前、早く結界を!」
「うん!」
駆けつけた先には例の女の子もいて、それから、淡い水色の光に包まれた。
眩さに細めた目を開くと、そこは公園ではなかった。
「……は?」
「うわっ一般人も巻き込んじゃってるよ」
「そんなことよりも名前、来るよ!」
金属やら段ボールやらを継ぎ接ぎしたような壁、真っ黒なペンキで塗られたかのような天井。象とも鹿とも言えそうな巨大で不気味な動物、とそれに相対するフリフリワンピースの女の子。……おれ、遠征に来てたんだっけ。
数メートル先では謎の動物が突進しながら無数の尻尾を伸ばし、女の子を捕えようとしている。対するその子は、服に不釣り合いなゴツい靴を纏った足で尻尾を蹴り飛ばし、距離を取った。戦い慣れた人間の身のこなしだ。
「あっ青い人!避けて!」
鞭のような尻尾がこちらへ迫る。女の子が緊迫した様子で叫ぶ。おれは、
「エスクード」
「いやー、普段中々想定外のことなんて起こらないから驚いたよ」
何故かは知らないけどこの子の未来視えないし。この空間からどうやって元に戻ればいいかも分からないけど、今の戦況くらいは理解できた。
「助太刀するぜ、お嬢さん」
「どうやら、魔女は三門市と蓮乃辺市を行ったり来たりしてるみたいだね」
「そーみたいね。ソウルジェムはこの辺りで反応してるんだけど……」
……水色のフリフリワンピースの女の子が、猫(兎かもしれない)のぬいぐるみと話してる。ていうか今ぬいぐるみ動いてなかった?
混乱するおれの脳裏に、最近知り合った少年とそのお目付役がよぎった。__レプリカ先生みたいなトリオン兵かもしれない。もしそうならあの女の子は近界民ということになる。……見逃すわけにはいかないな。木々に囲まれた公園はやや見通しが悪い。もっと近付こうとおれは忍び寄ろうとした。
「う、ううううううううう」
「がっ、ひゅっ」
隅の砂場で遊んでいた幼児たちが、急に自らの首を掴み爪を立て始めた。気付けば駆け出していた。
「!キュゥべえ!」
「間違いない、魔女の仕業だ!名前、早く結界を!」
「うん!」
駆けつけた先には例の女の子もいて、それから、淡い水色の光に包まれた。
眩さに細めた目を開くと、そこは公園ではなかった。
「……は?」
「うわっ一般人も巻き込んじゃってるよ」
「そんなことよりも名前、来るよ!」
金属やら段ボールやらを継ぎ接ぎしたような壁、真っ黒なペンキで塗られたかのような天井。象とも鹿とも言えそうな巨大で不気味な動物、とそれに相対するフリフリワンピースの女の子。……おれ、遠征に来てたんだっけ。
数メートル先では謎の動物が突進しながら無数の尻尾を伸ばし、女の子を捕えようとしている。対するその子は、服に不釣り合いなゴツい靴を纏った足で尻尾を蹴り飛ばし、距離を取った。戦い慣れた人間の身のこなしだ。
「あっ青い人!避けて!」
鞭のような尻尾がこちらへ迫る。女の子が緊迫した様子で叫ぶ。おれは、
「エスクード」
「いやー、普段中々想定外のことなんて起こらないから驚いたよ」
何故かは知らないけどこの子の未来視えないし。この空間からどうやって元に戻ればいいかも分からないけど、今の戦況くらいは理解できた。
「助太刀するぜ、お嬢さん」