グレー・コラージュ・ソング
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「じゃあ名前ちゃんがトリガーを使わずにトリオン兵を倒したの!?」
「結果的に名字が一帯のトリオン兵を引きつけてくれたお陰で北東部の人的被害はほぼゼロ」
「そりゃお手柄だなあ」
どうしてこうなった。混乱の余り、栞ちゃん(と呼んでくれと言われた)が用意してくれたドーナツを食べるマシーンと化してしまった。
客間に案内され友好的にもてなされていたが、途中で支部長の林藤さんが帰ってきて何故か同席している。どうでもいいけど栞ちゃん絶対わたしのこと年下だと思ってる、いいけど……。
「それだけトリオン兵を引きつけられたってことはトリオンが多いんじゃない?」
測ってみる?と手をわきわきされる栞ちゃん。林藤さんが促すと、栞ちゃんは準備するから待ってて!と飛び出していった。トリオンって何だ。でもそれ以上に気になるのは……。
「あの、聞かないんですか。わたしが何者なのか、どうやってトリオン兵を倒したのか」
「迅が君と初めて会った時のことを大体聞いてる。魔法少女なんだってな、いいねえロマンじゃねえか」
「ボスそれセクハラじゃない?」
「君自身についても少し調べさせてもらった。何の疑いもない、一般市民だったよ。倒したモールモッドからもトリオンの痕跡は無かった。……俺たちが全く知らない、人智を超えたエネルギーなんだろうと結論付けた。」
人智を超えたエネルギー。契約した時のキュゥべえの言葉が思い出された。__君がそれを強く願うなら、必ず叶えることができる。魔法少女は君たちの想像をはるかに超える力を持つんだ。
「その力で三門市やボーダーに攻め入ろうって言うなら話は別だが、そうじゃないんだろ?だったらこの件は“市民を守ってくれてありがとう”で終わりだ。な?」
お疲れさん、と頭を撫でられた。温かい手のひら。魔法少女になって、誰かに感謝されたことなんてなかった。この力は願いの代償。魔女を倒すのは、グリーフシードを手に入れるため。グリーフシードが無いと魔女になっちゃうから、生き抜くために仕方なかった。
__でも、ずっと、ほんとは、誰かのために戦いたかった。
「えっ名前ちゃん!?そ、そんなにオジさんに頭触られたのが嫌だった!?ごめん!泣かないで!!」
「うう〜〜ぐずっ」
「あーあ、ボスが泣かせた」
「おっまたせー!えっなんで名前ちゃん泣いてるの?!迅さん!?」
「おれじゃないって〜〜」
「お騒がせしました」
「コロッと泣き止んだな」
「人生切り替えが大事なんだよ迅くん」
「名前ちゃんもう大丈夫?どこも痛くない?迅さんにセクハラされたら言うんだよ?」
「ありがとう栞ちゃん」
気を取り直して。林藤さんたちはわたしをどうこうしようとか考えてないみたいだし優しいし、ようやくドーナツの味を安心して楽しめるようになった。美味しい。ちなみにこれから測るトリオンというのはざっくり言うとトリガーを使う能力?体力?のようなものらしい。
「はいこれ。腕に嵌めてー」
「うん」
「おお!すごーい!名前ちゃんすごいよ!レイジさんと同じぐらいある!これでボーダー入らないの勿体ないって!」
また知らない名前が出てきた。れいじさん。でも褒められていることは分かった。
「あー宇佐美、おれが先に言おうとしてたのに……」
ここに来てから林藤さんに話の主導権を任せていた迅くんがのそりと立ち上がった。
「名字、ボーダーに入んない?」
「結果的に名字が一帯のトリオン兵を引きつけてくれたお陰で北東部の人的被害はほぼゼロ」
「そりゃお手柄だなあ」
どうしてこうなった。混乱の余り、栞ちゃん(と呼んでくれと言われた)が用意してくれたドーナツを食べるマシーンと化してしまった。
客間に案内され友好的にもてなされていたが、途中で支部長の林藤さんが帰ってきて何故か同席している。どうでもいいけど栞ちゃん絶対わたしのこと年下だと思ってる、いいけど……。
「それだけトリオン兵を引きつけられたってことはトリオンが多いんじゃない?」
測ってみる?と手をわきわきされる栞ちゃん。林藤さんが促すと、栞ちゃんは準備するから待ってて!と飛び出していった。トリオンって何だ。でもそれ以上に気になるのは……。
「あの、聞かないんですか。わたしが何者なのか、どうやってトリオン兵を倒したのか」
「迅が君と初めて会った時のことを大体聞いてる。魔法少女なんだってな、いいねえロマンじゃねえか」
「ボスそれセクハラじゃない?」
「君自身についても少し調べさせてもらった。何の疑いもない、一般市民だったよ。倒したモールモッドからもトリオンの痕跡は無かった。……俺たちが全く知らない、人智を超えたエネルギーなんだろうと結論付けた。」
人智を超えたエネルギー。契約した時のキュゥべえの言葉が思い出された。__君がそれを強く願うなら、必ず叶えることができる。魔法少女は君たちの想像をはるかに超える力を持つんだ。
「その力で三門市やボーダーに攻め入ろうって言うなら話は別だが、そうじゃないんだろ?だったらこの件は“市民を守ってくれてありがとう”で終わりだ。な?」
お疲れさん、と頭を撫でられた。温かい手のひら。魔法少女になって、誰かに感謝されたことなんてなかった。この力は願いの代償。魔女を倒すのは、グリーフシードを手に入れるため。グリーフシードが無いと魔女になっちゃうから、生き抜くために仕方なかった。
__でも、ずっと、ほんとは、誰かのために戦いたかった。
「えっ名前ちゃん!?そ、そんなにオジさんに頭触られたのが嫌だった!?ごめん!泣かないで!!」
「うう〜〜ぐずっ」
「あーあ、ボスが泣かせた」
「おっまたせー!えっなんで名前ちゃん泣いてるの?!迅さん!?」
「おれじゃないって〜〜」
「お騒がせしました」
「コロッと泣き止んだな」
「人生切り替えが大事なんだよ迅くん」
「名前ちゃんもう大丈夫?どこも痛くない?迅さんにセクハラされたら言うんだよ?」
「ありがとう栞ちゃん」
気を取り直して。林藤さんたちはわたしをどうこうしようとか考えてないみたいだし優しいし、ようやくドーナツの味を安心して楽しめるようになった。美味しい。ちなみにこれから測るトリオンというのはざっくり言うとトリガーを使う能力?体力?のようなものらしい。
「はいこれ。腕に嵌めてー」
「うん」
「おお!すごーい!名前ちゃんすごいよ!レイジさんと同じぐらいある!これでボーダー入らないの勿体ないって!」
また知らない名前が出てきた。れいじさん。でも褒められていることは分かった。
「あー宇佐美、おれが先に言おうとしてたのに……」
ここに来てから林藤さんに話の主導権を任せていた迅くんがのそりと立ち上がった。
「名字、ボーダーに入んない?」