グレー・コラージュ・ソング
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バイトは夕方からのシフトだからのんびり起床したお昼頃。何か胸がざわざわするというか、嫌な予感がした。魔法少女歴5年目、わたしのこういう予感は大体的中する。
「門発生、門発生。大規模な門の発生が確認されました」
警戒区域付近の皆様は直ちに避難してください。劈くようなアナウンスが頭に響いた。わたしが住んでいるのは、警戒区域から1kmも離れていないアパート。窓を覗くと、ボーダー本部辺りの上空が真っ黒に染まっていた。
「キュゥべえ」
「なんだい?」
本当に呼べばどこからでも出てくる奴。
「魔法少女の力って、近界民にも通じるの?」
「おそらく通じるだろうね。以前、迅悠一はボーダーの武器で魔女にダメージを与えることができた。逆もまた可能だろう」
「そっか……」
「それでも僕はおすすめしないな。いいかい、名前」
肩に乗っていたキュゥべえがひょいと降りて、窓の桟に座った。
「近界民を倒したとしてもグリーフシードは手に入らないんだよ。魔力を消費するだけだ。そんなの非効率じゃないか」
「……キュゥべえは、わたしを魔女にするつもりなのに随分と優しいんだね」
「もちろん、いずれはそうなってもらうよ。けどそれ以上に、君の魔法少女としての実力を買ってるんだ。優秀な君が、近界民と戦うことで魔女になる前に命を落としたりなんてしたら大損さ」
四年もかけて育てた魔法少女が、魔女になる前に死ぬのが勿体ないってことね……。わたしとしても他に魔法少女が居ない今の三門市で魔女になるわけにはいかないし、そもそも自ら魔女になる気も、死ぬ気もさらさらない。それでも、
「わたしも今死ぬわけにはいかないよ。シェルターに避難しよ」
「それが懸命だ」
それでも、わたしが自分のために戦いから逃げている中、迅くんはみんなのために戦いと向き合っているんだろうなぁ。
「門発生、門発生。大規模な門の発生が確認されました」
警戒区域付近の皆様は直ちに避難してください。劈くようなアナウンスが頭に響いた。わたしが住んでいるのは、警戒区域から1kmも離れていないアパート。窓を覗くと、ボーダー本部辺りの上空が真っ黒に染まっていた。
「キュゥべえ」
「なんだい?」
本当に呼べばどこからでも出てくる奴。
「魔法少女の力って、近界民にも通じるの?」
「おそらく通じるだろうね。以前、迅悠一はボーダーの武器で魔女にダメージを与えることができた。逆もまた可能だろう」
「そっか……」
「それでも僕はおすすめしないな。いいかい、名前」
肩に乗っていたキュゥべえがひょいと降りて、窓の桟に座った。
「近界民を倒したとしてもグリーフシードは手に入らないんだよ。魔力を消費するだけだ。そんなの非効率じゃないか」
「……キュゥべえは、わたしを魔女にするつもりなのに随分と優しいんだね」
「もちろん、いずれはそうなってもらうよ。けどそれ以上に、君の魔法少女としての実力を買ってるんだ。優秀な君が、近界民と戦うことで魔女になる前に命を落としたりなんてしたら大損さ」
四年もかけて育てた魔法少女が、魔女になる前に死ぬのが勿体ないってことね……。わたしとしても他に魔法少女が居ない今の三門市で魔女になるわけにはいかないし、そもそも自ら魔女になる気も、死ぬ気もさらさらない。それでも、
「わたしも今死ぬわけにはいかないよ。シェルターに避難しよ」
「それが懸命だ」
それでも、わたしが自分のために戦いから逃げている中、迅くんはみんなのために戦いと向き合っているんだろうなぁ。