風紀委員長の日常
Target.03 反省会した件について+α
……あー、くそ。分かっちゃいたが、ここまで荒らすことはねえだろうがよ。煤がついた学ランをはたき、爆弾で黒こげになった応接室を見回してため息をつく。事前に書類全部避難させて正解だったな。
「委員長!! ご無事ですか!?」
騒ぎを聞き付けた草壁が焦った顔で入ってきた。
「これはまさか、敵襲!?」
部屋の有り様をみて草壁はそう驚く。まあ、それに近いな。
「ねぇ、草壁」
「はい!」
「見回りに行ってくる。僕が帰るまでに、部屋を片付けといて」
「承知いたしました!」
黒こげになった部屋の掃除を草壁に押し付け、僕は応接室を出た。さて、いつも暇をつぶす屋上はいまごろ草食動物及び主人公たちが居るだろう。そこに行ったらまずい。
「……適当に流すか」
何をって? バイクをだよ。学校を出て駐車場に停めていた愛車に跨がる。唸るエンジン。いつ聞いてもいいねぇ。
並盛町を駆け巡り、群れを見つけしだい適度に咬み殺す。その間の僕の思考は、先程あった事について持ってかれていた。先程、原作の標的16が終わったところだ。
「(初めて接触したが、強かったな)」
お付きの二人はまだ弱いが伸びしろがある。将来が楽しみだ。沢田綱吉も、貧弱な身体であの馬鹿力は面白い。早く超直感や超死ぬ気モードに目覚めた沢田綱吉と戦いたいもんだ……。
「(しかし、リボーンか。厄介だ)」
読心術が使えると知っていて、対策を父に教えてもらってたので大丈夫だとは思うが、僕が転生してきた者とバレたらダメだ。ただでさえ原作と違うことが増えているんだ。その差違が原因で話に異常が起きたら、たまったもんじゃない。
「(……次に会うのは体育祭の棒倒しか)」
人が集まる行事というだけで心がげんなりする。しかも、こういう楽しい騒ぎに便乗する浮かれポンチも現れる。そういうやつ、大っ嫌いだ。
「(体育会までに書類を一掃して、当日は見回りに専念しよう)」
バカを掃除するこっちの身にもなってほしいねえ。
□◇□◇
並盛中学校の保健室にて。沢田と山本、獄寺は雲雀との喧嘩で負った傷を手当てしていた。
「いてて」
沢田は顔に氷袋を当てる。その痛ましい姿をみて獄寺の拳に力が入る。彼の自称右腕である獄寺は腹をたて、闘志を燃やした。
「雲雀のヤロー……ぜってえいつかぶっ飛ばす!!」
「噂以上の強さだったな!」
山本は軽く笑ってはいるが、負けず嫌いな性格上、心中は穏やかじゃないだろう。
「しっかし、あのツラ。どっかでみたことあるんだよなぁ……」
「えっ獄寺くん初めて会ったんだよね?」
「はい。そのはずなんですが。うーん……」
頬杖をついて唸る獄寺。
「案外身近なところで会ったりしてな! コンビニとか!」
「雲雀さんがコンビニ?(想像つかない)」
沢田の脳内雲雀像は完全無欠で最強無敵なものになっていた。ましてやコンビニなんて行くのだろうか? 買い物はパシりを使ってそうだ。
「それだっ!!」
「えっ本当にコンビニに居たの?」
「マジか」
コンビニと言った山本本人も驚きである。
「実は俺、いま学校近くのコンビニでバイトしていまして」
「(中学生ってバイトできるっけ?)」
沢田は疑問を浮かべたが話は続いてく。
「夜中に来た奴があいつでした」
「雲雀さんなに買っていったの?」
そう聞いたのは単純な好奇心だった。
「あんときはー……エナドリとのりしおのポテトチップス。あと、エビマヨのおにぎり買ってました」
「意外と普通だ……」
「おっ、俺もエビマヨ好きだぜ!」
山本は雲雀とは話が合いそうだなと嬉しそうに喋る。本人が居ないなか、雲雀の印象が、少し和らいだ瞬間だった
……あー、くそ。分かっちゃいたが、ここまで荒らすことはねえだろうがよ。煤がついた学ランをはたき、爆弾で黒こげになった応接室を見回してため息をつく。事前に書類全部避難させて正解だったな。
「委員長!! ご無事ですか!?」
騒ぎを聞き付けた草壁が焦った顔で入ってきた。
「これはまさか、敵襲!?」
部屋の有り様をみて草壁はそう驚く。まあ、それに近いな。
「ねぇ、草壁」
「はい!」
「見回りに行ってくる。僕が帰るまでに、部屋を片付けといて」
「承知いたしました!」
黒こげになった部屋の掃除を草壁に押し付け、僕は応接室を出た。さて、いつも暇をつぶす屋上はいまごろ草食動物及び主人公たちが居るだろう。そこに行ったらまずい。
「……適当に流すか」
何をって? バイクをだよ。学校を出て駐車場に停めていた愛車に跨がる。唸るエンジン。いつ聞いてもいいねぇ。
並盛町を駆け巡り、群れを見つけしだい適度に咬み殺す。その間の僕の思考は、先程あった事について持ってかれていた。先程、原作の標的16が終わったところだ。
「(初めて接触したが、強かったな)」
お付きの二人はまだ弱いが伸びしろがある。将来が楽しみだ。沢田綱吉も、貧弱な身体であの馬鹿力は面白い。早く超直感や超死ぬ気モードに目覚めた沢田綱吉と戦いたいもんだ……。
「(しかし、リボーンか。厄介だ)」
読心術が使えると知っていて、対策を父に教えてもらってたので大丈夫だとは思うが、僕が転生してきた者とバレたらダメだ。ただでさえ原作と違うことが増えているんだ。その差違が原因で話に異常が起きたら、たまったもんじゃない。
「(……次に会うのは体育祭の棒倒しか)」
人が集まる行事というだけで心がげんなりする。しかも、こういう楽しい騒ぎに便乗する浮かれポンチも現れる。そういうやつ、大っ嫌いだ。
「(体育会までに書類を一掃して、当日は見回りに専念しよう)」
バカを掃除するこっちの身にもなってほしいねえ。
□◇□◇
並盛中学校の保健室にて。沢田と山本、獄寺は雲雀との喧嘩で負った傷を手当てしていた。
「いてて」
沢田は顔に氷袋を当てる。その痛ましい姿をみて獄寺の拳に力が入る。彼の自称右腕である獄寺は腹をたて、闘志を燃やした。
「雲雀のヤロー……ぜってえいつかぶっ飛ばす!!」
「噂以上の強さだったな!」
山本は軽く笑ってはいるが、負けず嫌いな性格上、心中は穏やかじゃないだろう。
「しっかし、あのツラ。どっかでみたことあるんだよなぁ……」
「えっ獄寺くん初めて会ったんだよね?」
「はい。そのはずなんですが。うーん……」
頬杖をついて唸る獄寺。
「案外身近なところで会ったりしてな! コンビニとか!」
「雲雀さんがコンビニ?(想像つかない)」
沢田の脳内雲雀像は完全無欠で最強無敵なものになっていた。ましてやコンビニなんて行くのだろうか? 買い物はパシりを使ってそうだ。
「それだっ!!」
「えっ本当にコンビニに居たの?」
「マジか」
コンビニと言った山本本人も驚きである。
「実は俺、いま学校近くのコンビニでバイトしていまして」
「(中学生ってバイトできるっけ?)」
沢田は疑問を浮かべたが話は続いてく。
「夜中に来た奴があいつでした」
「雲雀さんなに買っていったの?」
そう聞いたのは単純な好奇心だった。
「あんときはー……エナドリとのりしおのポテトチップス。あと、エビマヨのおにぎり買ってました」
「意外と普通だ……」
「おっ、俺もエビマヨ好きだぜ!」
山本は雲雀とは話が合いそうだなと嬉しそうに喋る。本人が居ないなか、雲雀の印象が、少し和らいだ瞬間だった