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辿り着いたのは、大きな部屋…というかマグロさんの私室に到着して、私を置いてサッサと部屋に備え付けられているというシャワーを浴びに行ってしまった。
そして放置された私は、凄くフカフカな革張りのソファーにお尻を沈めて待つしかなかった。…それにしても、このソファー座り心地が半端ないけど、おいくらなのかしら?なんて下世話なことを考えていると、マグロさんがホコホコと茹であがった状態でやって来た。
まぁ、茹であがってるだけなら問題なかったんだけど…なぜか上半身裸。いや、シャツを羽織っているけど…前全開き。そして髪の毛はビッショビショ。
私の家にいたときは、服もちゃんと着てたのに…なぜ?まぁ、暗殺者ってことだけあって鍛えられてて良い身体してますけど。
「マグロさん…服(ちゃんと)着ないの?」
「あぁ?着てるだろ」
ビシッ。と上半身を指さしながら告げると、ガシガシとタオルで頭を拭いているマグロさんは首を傾げたが…それは着てるんじゃなくて、羽織ってるんです!とツッコミを入れたくなった。
まぁ、本人が気にしてないならいいか…男だし。と無理矢理自分を納得させて、ドライヤーは?と尋ねると、ほらよ。と投げて渡された。
「…危ないなぁ。
まぁとにかく、ここ座って」
暇すぎてチェックしていたコンセントにドライヤーを差して、マグロさんに椅子に座るように指示する。
素直に座ったのを見届けてから後ろに回り込んで…マグロさんが家にいた頃、頻繁にさせてもらっていたマグロさんの銀髪を乾かす作業を始める。
無駄に綺麗なストレートの髪を、鞄から取り出した櫛で梳かしながら乾かしていく。…相変わらず無駄に触り心地の良い髪でちょっと腹が立つ。
「そういえば、マグロさん。
…私はどこに住めばいいんですか?」
「…隣が開いてるから、そこを使え」
ブオーっとドライヤーしながら、気になっていた事を聞いてみると隣という返事が返ってきた。…一瞬、同じ部屋で?とか思ったけど、そんなことはなかったらしい。
右隣ですか?それとも左隣?なんてどうでもいいことを聞いている間に、マグロさんのクソ長い髪があらかた乾いたので、ドライヤーを止めた。
止めたと同時に立ち上がったマグロさんは、私の荷物を持つと部屋から出て行く。…前々から思ってたけど、何かする前に一言くらい声をかけていただきたい。
「この部屋だ」
右隣の部屋の扉を開けると、マグロさんの部屋より小さいものの…前住んでいたワンルームよりも断然広かった。
マグロさんは私に部屋の鍵を渡して、暫くはここにいてもいいぞ。と笑った。…暫くってことは、いずれ出て行けって事ですか?