Parent generation.
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あれから、ほぼ毎日シリウスと追いかけっこが続いて…いい加減にしてほしい。
私は彼と違って忙しいし、宿題だってしたい。
脂っこいチキンをイライラしながら食べていると、なんでこんなに脂っこかったりパサパサなんだ!と余計にイライラしてきた。
…そもそも、今日アイツが私のヘアゴムを奪わなければこんなにもイライラすることは無かった!
ぐったりしているサラダにフォークをブッ刺して口に放り込む。
「クコ、今日も荒れてるわね」
隣いいかしら?と苦笑しながらリリーが私に声をかけてきた。
私より遅いということは、きっとジェームズが鬼絡みしてきて対処が大変だったんだろう…。そう察しながら、どうぞ。とリリーが座るスペースを空ける。
「それにしても、本当に彼って貴女の事が好きなのね」
「…はぁ!?」
飛び出しそうになったサラダを飲み込んで、リリーに抗議する。
「もし仮に好きな子ほど苛めたくなる…ってやつだとしたら、どんだけ子供なんだよアイツは」
「あら、あんなに分かりやすくアピールしてくる人なんて早々居ないと思うわよ?」
「や、ジェームズ君もビックリするぐらい分かりやすいアピールしてると思うんだけど…そこんとこどうなの?」
微笑ましい物を見るような顔をしていたリリーが一瞬で固まった。
きっとリリーにも思うところがあるのだろう。と、したり顔で頷いておく。
「お前、コレいらないのかよ?」
無言で食事を続けていると…食べ終わった様子のシリウスが、持ち逃げした私のヘアゴムをチラつかせてきた。
いらないもなにも、奪ってダッシュで逃げたアンタに言われたくない。と思わず真顔で見返す。
「シリウス、貴方いい加減にしないとクコに嫌われちゃうわよ?」
「はぁ!?」
キッ。と私をにらんだシリウスにリリーは、構いたいのは分かるけど、嫌われたら元も子もないわよ?と追い打ちをかける。
その一言にシリウスは何故か慌てたように、勘違いするなよ、そんなんじゃねぇからな!と叫んだ。
…あぁ、これがツンデレ。と理解した瞬間…顔を赤くすればいいのか、青くすればいいのか分からないまま私のヘアゴムを持ったまま走り去ったシリウスを見送った。