Il primo giorno.
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
迷いそうな形状の廊下を進み、開けた場所に出たかと思うと、踊り場のある大階段をくだった。
どうやら、この階段が私が落ちた階段らしい。
「私、ここから落ちて記憶が飛んだんか…」
「しししっ、クコっておっちょこちょいだねー」
「面倒なことになったしなァ…。
もう一度落ちたら記憶戻るんじゃねぇかァ?」
ベルが私を見て笑った後、スクアーロが階段を降りる途中で振り返って…試しに落ちてみるかァ?とニヤリと笑うと、私を支えていた腕が1本離れたかと思うと…銃を構えて引き金を引いていた。
ザンザスが撃った弾を全力で避けたスクアーロは、想像通り階段から転げ落ちた。
「フン、ザマァねぇな」
「ザンザス…テメェ…!
俺の記憶も飛んだらどうすんだァ!?」
鼻で笑ったザンザスに、上手いこと受身をとった様子のスクアーロが勢いよく起き上がって叫んだ。
スクアーロの記憶が飛んだら…
「…えっと、再教育かな?」
「ぷはっ!そりゃいいな!!」
私の発言がツボった様子でゲラゲラと笑うザンザスは、いつの間にか銃を仕舞って私を抱え直した。
そして、ゆっくりと階段をおりる。
「ホント、ボスったらゴキゲンね」
「機嫌悪いより良いんじゃね?」
ザンザスがおりた後、ルッスーリアとベルが階段をおりてくる。
それを全く見ることもなく、プンプン怒っているスクアーロも無視してザンザスは豪奢な扉を開け放った。
「…ボス、遅かったね」
フワリとやって来たマーモンが出迎えてくれた。…それにしても、どうやって浮いてるんだろう?
「ボス!
なんでクコを持ってるんですか!?」
ガタガタと大きな音をたてて椅子から立ち上がりながら叫んだレヴィだったが、ザンザスの、るせぇ。の一言で静かになった。
…ぐるり。と部屋を見回してみると、パーティ席と言われる一番奥の場所の椅子が明らかに豪華だったので、ここがザンザスの席だというのはすぐに分かった。
入ってすぐ右側の椅子はレヴィが陣取っているので…そこがレヴィの席なんだろう。
…なんて考えているうちに部屋の奥まで進んでいたザンザスは、私を抱えたまま豪華な椅子に腰を下ろした。
「…珍しいね。
クコが嫌がらないなんて」
「なんか、階段から落ちて部分記憶喪失になったらしいわよ?」
「…ムッ、そうなのかい?」
「まぁ、そういう訳だァ。
…ザンザス、流石にクコもそのままだと食べ難いから…嫌われたくなければ離してやれェ」
ソワソワとレヴィから注がれる痛い視線…もしかしたら殺気というヤツかもしれないソレに耐えながら、ザンザスの膝の上に座っていたが…スクアーロの有難い?一言で渋々ザンザスは私を解放してくれた。
とはいっても、ザンザスにまた抱えられて椅子に座らせたんだけども。