Il primo giorno.
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「みんなー!
ご飯の準備が出来たわよー!!」
ドアの外からルッスーリアと思われる声が聞こえた。
今何時だろう、と壁掛け時計を探して見ると…もう7時をまわっていた。
「もうそんな時間かァ…」
「しししっ。
きっと食事中に旅行の日程とか言うんじゃね?」
スクアーロとベルが立ち上がり、ドアに向かったので…私も行かなくては。と布団代わりにかけてあったヴァリアーのコートを掴み、立ち上がろうとしたが…立ち上がれなかった。
理由は単純明快、ザンザスが軽い動作で私を抱え上げたからだ。…なんで?
「…えっと、ザンザス?」
「なんだ」
「何で私、抱えられてるんですかね?」
「…」
非常に近い位置にあるザンザスの顔を見つめながら尋ねると、返事がなく…下ろしてくれるような雰囲気もなかった。
なんだか落ちそうだったので仕方なくザンザスの首に腕を回すと、ザンザスが歩き始めた。
途中、スクアーロが私のこの状況をみて溜め息をついたが…溜め息をつきたいのは私の方だと言いたかった。
そして部屋から出ると、ルッスーリアが出迎えてくれた。
「あら、どうしたのクコちゃん。
ボスに抱えられちゃったりして…」
「クコが階段から落ちたの知ってるだろォ?
その時に頭をぶつけたらしくてな…部分記憶喪失らしいぜェ」
また溜め息をついたスクアーロが、ルッスーリアに説明して歩き出す。
その説明にルッスーリアは、そうだったの。と相槌をうってスクアーロのすぐ後ろを歩き始めた。
「…ボス、なんだかご機嫌だね」
「フン」
しししっ。と笑いながらザンザスの隣に着いたベルの発言に、ザンザスは否定することもせず…鼻を鳴らしただけだった。
ご機嫌なのか、これが…?むしろ私は心臓に悪いわ!緊張的な意味で。と、思いながら…この時間が過ぎるのをひたすら堪えるしかなかった。