Il primo giorno.
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…誰か私の名前を呼んでいる気がする。
あぁ、なんだか凄く耳心地のよい低い声で何時までも聴いていたい…けど、起きなきゃ。
ゆっくりと瞼を上げると、視界に入ったのは石造りの天井にシャンデリア。…そして、厳つい顔のお兄さん。
「クコ…起きたか」
…誰だ?
クコってのは、確かに私の名前だけど…知り合いにこんなイケメンの厳つい人が居たら絶対に忘れない。
なんて思っていたのがバレたのか…さっきより眉間にシワを寄せて顔を近づけてきた。
思わず身を引くと、より一層顔を顰めた。
「おい、どうした
「う゛お゛ぉい!
クコが階段から落ちて頭をぶつけて気を失ったって聞いたが、大丈夫かァ!?」
るせぇ、カス鮫!」
厳ついお兄さんが話しかけながら私の顔に手を伸ばした瞬間…勢いよくドアが開き、大声が響いた。
そして、大声の主の白髪?銀髪?のお兄さんに厳ついお兄さんが煩いと近くのグラスを投げつけられるという衝撃的なやり取りが流れるように行われた。
思わず、ビクッ。となったのは仕方ないハズ…。
「なにしやがる、ザンザス!!」
「…チッ。
今、クコが起きたんだが…様子がおかしい」
「なにっ!?」
厳ついお兄さん、いや…いい加減に認めようか。厳ついお兄さんはザンザス。カス鮫と呼ばれた銀髪のお兄さんはスクアーロ。
なんか、いつの間にかトリップ?もしくは憑依?それとも転生?してたようですね…。
今自分が着ている真っ黒な隊服を見つめながら、遠い目をしていると…いつの間にか近付いていたスクアーロが心なしか心配そうな顔で私の顔を両手で包み込むように掴んだ。
近づいたイケメンフェイスに思わず顔が…赤くなる前にザンザスに殴り飛ばされた。
「気安くクコに触れるんじゃねえ…カスが」
…えっ?これはどういう状況で、私は一体どんな立ち位置の設定ですか?…隊服を着ていることから、少なくともヴァリアーの一員だと窺えるけど。
思ったより飛んだスクアーロを目で追っていると、グイッ。と強制的に顔の向きを変えられ…目の前には真っ赤な瞳。
「クコ、お前…」
「は、はいっ!」
「…。
自己紹介してみろ」
近いイケメンに顔が赤くなるのが分かった。
が、何か考え込むように椅子に座り直し、唐突に自己紹介しろと言ってきた。