Secondo giorno.
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がっちりザンザスにくっついて、進んでいく。…こんなまどろっこしいことせずに、破壊して一本道にすればすぐに出られるんじゃ?ってか、よくこんな面倒な事をザンザスは文句を言わずにやってるな。と不思議に思って顔を上げると…目が合った。
なんか、ザンザスを見る度に視線が交わる気がするんですが。
「…どんな生活をしてた」
唐突にそんなことを言い出したザンザスに驚く。…どんなって、私がこっち来るまでの話…でいいのかな?
でも、生活って聞かれても。
「べつに普通だと思う。
日本の片田舎で家族と暮らしてたよ」
「結婚してたのか?」
「残念ながら相手がいなかったからしてない。
…母と父と、それから兄の3人で暮らしてたんだ」
一瞬立ち止まったザンザスだったが、そうか。と言って何事もなかったように歩き出し、私もそれに合わせてくっついたまま進む。
そういえば、今みんな何してるんだろう…?
…どことなく居心地の悪い空気のまま、廊下を曲がった。
「ギャアアアア!?」
ゾンビな人が物陰から無言で飛び出してきたのに驚いて全力で叫び声を上げると、…大丈夫だ。と優しげな声がして、ポンと頭に手を置かれた。
その手の温もりを感じながら、ゾンビじゃなくてスタッフさん。大丈夫。と胸に手を当てて一息つくと、少し落ち着いた。
「ゴメン、ありがとう…」
うわぁ、恥ずかしいとこ見せちゃった。と顔が赤くなるのを感じながらお礼を言って、もう大丈夫!と、やっと見えた出口の看板に向かって大股で歩く。
「…おい、」
「うわあああああああああああ!!」
出口直前の白い壁から急に無数の手が生えてきて、Uターンしてザンザスに飛びつく。…が、白い手から目が離せない。
ガン見をしていると、仕事が終わった手は壁の向こうへと消えていった。
ほっと一息ついているとザンザスが、しょうがないなー。的な息を吐きながら私を抱え上げて歩き始めた。
出口すぐなんですけど!と反論したいが、自分から飛びついた手前…言い出せずにそのまま外に出ることになってしまった。