Secondo giorno.
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まわる順番を公平にあみだくじで決めた結果…迷路、オバケ屋敷、ジェットコースター、カートレース、フリーフォールの順番に決まった。
その順番を決めるのに一悶着あるかと思ったけど、ザンザスの案が1番だったこともあるのか…特に事件も無くスムーズに決まった。
「…で、どのルートで巡るつもりなのさ?」
ルッスーリアのもつマップを覗きこみながら、マーモンがそう言うと…しししっ、最短距離に決まってんじゃん。と、ベルが笑う。
最短距離って、どの道を通るルートなのかな?と、マーモンの隣でマップを覗き込もうとした瞬間、スクアーロが、じゃあ、こっちだァ!と叫びながら花壇を飛び越え、明らかに通る道じゃない場所へと駆けだした。
え、そこ通って良いの?絶対ダメでしょ。と呆然としていると、さも当然のようにルッスーリアやベルも軽やかに花壇を飛び越える。…これってもしかして、ヴァリアークオリティ?なわけないか。
「…行くぞ」
あはは。と乾いた笑いを浮かべていると、グイッとザンザスに腕を引かれ…気がついたら、また抱きかかえられていた。
思わず、お、おおぅ。と声を漏らしたけど、チラッっと私を見下ろしただけで、ザンザスは私を抱えてるとは到底思えないスピードで駆けだし、先頭のスクアーロを抜かした。…抜かした瞬間、ザンザスがニヤリ。と何ともいえない顔をしたのは気のせいだと思いたい。
そんな感じであっという間に迷路入り口に到着して、ゆっくりと地面に下ろされた。
「思ったより大きいわね」
「誰が一番早く出られるか競争しようぜー。
…まぁ、王子が一番だろうけど」
「金をかけるなら乗っても良いよ」
なんて言いながら迷路に入ってすぐの広い空間で一時解散した。…迷路から出たら、全員揃うまでちゃんと待つのよー!と言うルッスーリアの声を無視するように走り出したベルとスクアーロ。…どうやら安いベルの挑発をスクアーロは買ってやったらしい。
「じゃあボス、私とマーモンはこっちに行くわ。
あぁ、レヴィはそっちから行きなさい。
…ごゆっくり、ボス」
マーモンを肩に乗せたルッスーリアがパチン!とウィンク…サングラスで見えないけど、何故かしたってわかった…して離れていく。
レヴィはどうするか悩んで…ザンザスの顔を見た瞬間、ルッスーリアに指示された方向へと素早い動きで消えた。…一体どんなアイコンタクトをとったのか気になって、ザンザスを見上げても分からなかった。
「…じゃあ、私はあっちから行ってみようかなー」
1分くらい待ってみても、全く微動だにしないザンザスに痺れを切らして、お先に失礼します。という心境でヘラリと笑って道を指さしながら恐る恐る歩くと…なんと、ザンザスが付いてきた。
…予想通りではあるけど、こうも過保護?にされると逆に怖い。
謎の恐怖を感じながら白い壁の間をぬって歩くと、カツカツと私の靴音だけが響く。…暗殺者だからなのか、ザンザスから足音が全く聞こえなくて時々後ろを振り向いてしまう。
そして振り向く度に視線が交わるので、とても恥ずかしい。
「――ぶはっ!」
だいたい10回ほど振り向いた辺りでザンザスが笑った。
…どこにそんな笑うポイントがあったのだろうか?と思わず立ち止まってザンザスの顔をまじまじと見つめる。
「隣に来い。
…そしたら気にならねぇだろ」
ククッ。と微かに笑いを残したままザンザスは私にそう言って歩き出した。
このまま逃げようかとも思ったけど…なんとなく一緒に行きたい気がしてザンザスの隣に大人しく移動した。