流転
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なんとか言いくるめて?いや、言いくるめるとかそういう前に優しいコラソンが、行くとこがないなら一緒に来るか?と誘ってくれたからだけど…一緒に過ごさせてもらっている。
だがしかし、コレは想像以上でした。
「お前、体力ねぇな」
「う、うるへー…」
想像以上の過酷さに被っていたネコもすっかり剥げてしまう位に過酷。…大事なことなので二度言いました!
それはさておき、船着き場からローの病気を治して貰えるかもしれない病院まで向かう道の途中、息も絶え絶えな私にローがコラソンの背中から声をかけてくる。
というか、なぜこんなにも高低差が激しいだけでなく…崖っぷちや獣道を進んでいかなければならないのか。
「クコ、もうちょっとで街だからな!
それまで頑張れよ!」
振り向きながら声をかけてくれたコラソンは自分の足に躓いた。
ちょっと、ロー背負ってるんだから…そういうアレはやめて!!と叫びたくなるのをグッと飲み込む。
どうやら踏みとどまったらしく、ローと二人で溜め息をつく。
こういうハラハラ・ドキッ。とする事が多くて、私の寿命は何年か縮んでいるに違いない。
毎日、毎回ハラハラしながらの険しい山道・そして時々現れる海賊や山賊、それに野生動物などなど…お陰でケガが絶えない。
でも、一番酷いケガを自分で勝手に負うのはコラソンで、私の応急処置の技術が段々上がってきた気がする。
「ぎゃあー!」
またコラソンの悲鳴が聞こえて、ひたすら見ていた自分の足先から正面に視線を移動させると…なんか、巨大な食虫植物がウネウネと根っこを足のように使って走ってきて、コラソンを2割くらい食べている。
…コラソン、3割くらい食べられてる!!?
「何やってるんだ、アンター!!」
一緒になって食われかけているローを回収して、二人がかりでコラソン救出すべく全力で謎の植物に飛びかかった。
そして数分後、やっと生きたままのコラソンを救出に成功したけど…若干服とかが溶けている気がするし、謎の液でベトベトして気持ち悪い。
コラソンについて行くのは失敗だったかもしれない。