変態に恋されてしまいました
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「クコ!」
唐突に後ろからライス(変態)に名前を呼ばれ、何事かと思って振り返ろうかと思うと…胸に違和感。ってか、揉まれてる!!そう認識すると同時に肘打ちを入れ、どこからか出現したハリセンを持った私の右手が唸る。
「このド変態!!」
自分でも理解出来てないが、ハリセンがスパーン!と小気味よい音を奏でると同時にビックリするほど激しく光り…爆発した。爆発の勢いで激しく地面を転がったライスを右足で踏みつけ、右手で持ったハリセンを左手にパシパシと鳴らしながら問う。
「何度言ったら分かるんだ、あぁん…?
勝手に他人の胸を揉むな!!」
ハリセンがライスの頭を襲う。今回は爆発しなかった…セーフ。
「じゃあ、許可を貰えば良いんだね?」
そんな攻撃をもろともせず、どこか恍惚とした表情でこちらを見上げるライスに戦慄を覚える。
「…んなわけあるか!」
もう一発ハリセンが頭に入った。それと同時に足に力が入ってしまったらしく、ライスが呻いたので、思わず足を退けると、すかさずライスが立ち上がった。
「おっぱい揉みてー!」
立ち上がると同時に両腕を上げてクソな雄叫びを上げたライスにドン引きで後退りながら、思わずハリセンを叩き込む。
「知らんわ!!」
今度は激しい光と共に爆発したので、自然に?ライスと距離ができた。
ほっと一息つきながら、今日は一段と会話できないな…。と思い、時計を見るが、まだ午後6時ではない。変態にはまだ早い時間だ。
「ふぅ…お遊びはここまでにしようか」
「遊んでないで真面目にやれー!
え、いや真面目にって言ったけど、真面目っていうのもよく分からんし、そもそもアレ遊びだったの!?
傍迷惑〜!!!
あと、どっから盗んだんだ、そのパンツ!!
それ私のだよな!!?」
もくもくと漂う土埃が消えるのと同時に起き上がったライスが、額の汗をなんだか見覚えのあるパンツで拭っているのが視界に入った途端、全力疾走で全力ツッコミを入れつつ、怒りを込めたハリセンが真っ赤に燃え上がり、巨大化した。そしてそのままの勢いで思いっきり振り下ろすと…とんでもない爆発&爆風が起こった。
ライスが何故か持っていた私のパンツは尊い犠牲になったが…いさ仕方ない。
またもや上がった土埃が消えると、ズタボロなライスが地面にチョットめり込んでいた。
「ライス…毎回口を酸っぱくして言ってるけど……
セ・ク・ハ・ラ!やめい!!」
「何を言ってるんだい?
これは…スキンシップだよ!」
ゆっくりと起き上がったライスが、ふっと微笑み…ババン!と効果音付きのドヤ顔で巫山戯たことを言い放った。
「…幼稚園から常識を学び直してこい!!」
ライスと距離があるので、持っていたハリセンを思いっきり投げつけると、上手い具合にクルクル回って飛んでいき、べシッ。とライスの頬を打った。なお、ライスは「あうっ」と言っただけなので、攻撃力はほとんど無かったようだ。
「全く、毎回毎回胸もみやがって…!」
「ふふふ…。照れなくていいんだよ、クコ」
「嫌がってんだよ!!」
もう一度投げたハリセンを意に返さず、ペタペタと茶碗にコメを山盛り盛りながらライスが近づいてきて、耳元でそっと囁く…。
「さぁ、オレと一緒に米を炊こう」
………
「イヤ――――!!!」
囁かれる謎のセリフに思わず悲鳴をあげながら、ハリセンを振りかぶった―――