𝖡𝗅𝖺𝖼𝗄 𝖶𝗁𝗂𝗍𝖾
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天気は快晴。
準備もバッチリ。
ひらりとオレンジ色のミニスカートを揺らして、夏なのにブーツの踵を鳴らしながらナツキがいつもいる場所へルンルンと歩く。
黒い長袖シャツに黒いタイツでクッソ暑いけど、それ以上に反応が楽しみで思わずスキップしそうになる。
流石に我慢したけど!
いつものベンチに座っているのを発見したので、バレないようにこっそり後ろに回り込んで…肩に手を置いて声をかける。
「ナ・ツ・キ・くーん」
「うぉあ!?」
ビクリと驚いて仰け反り、振り向いたナツキがさらに驚愕の表情に染まる。
それを見てニヤリと口の端が上がるのを感じて、慌てて手で隠す。
「…どう?似合う??」
「え、あぁ…うん、似合ってるよ?」
クルリとエリートトレーナーの女子服を見せつけるように回ると、何故か疑問系で答えてくれた。
いまだに驚いた表情のままで…目が乾かないのかと若干心配になる。
流石にエリートトレーナー♀のトレードマーク、青いツインテールはないけれど…衣装は協会から正規の方法で入手した。
入手方法は、特定のお題をクリアするというモノで…ぶっちゃけ簡単だった。
てか、履いた時から思ってたけど…このスカート短すぎる。黒い透けないタイツだからまだ良いけど、中身見えそう。と裾を摘まむ。
「ちょ、何をしてるの!?」
「…え?」
なぜか慌てた様子のナツキは、裾を摘まんでいた私の手を掴んだ。
思わずキョトンとナツキの顔を見ると…なぜか険しい顔をして私を見ている。
「見えるだろ…?」
「…え、見せる気はありませんけど?」
自分でもどこかおかしい気のする返事をしてしまったが、間違ったことは言ってない。
というか、ナツキさんは真面目だなぁ。と感心してしまった。
女子的にもアウトー!な気もするが、まぁ…私だし仕方ないと諦めてください。
「…本当に仕方のないひとだな」
なぜか深い溜め息を付いてから、私の手を離してベンチに座り直したナツキは乾いた笑いを浮かべながら笑った。
なんだ?喧嘩売っているのか?買うぞ?と思って睨むと、また溜め息を付いたと思うと…私の頭を撫でた。
もしかして、夏の暑さにやられた?と私はナツキを心配した。