𝖡𝗅𝖺𝖼𝗄 𝖶𝗁𝗂𝗍𝖾
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今日も何故かナツキを見つけてしまい、なんだか楽しそうに私の周りを駆け回るトリミアンをそのままに近づく。
「クソ暑いのに良く長袖で過ごせるよね!」
暑さのせいか思わず毒づきながら手を振って近づくと、心なしかグッタリした表情のナツキが溜息をついていた。
「仕方ないだろ…これを着ていないとエリートトレーナーだと誰にも認識してくれないからな」
聞きたくもなかった舞台の裏側を聞いてしまった気持ちになった。
…袖くらい上げたらいいのに。
丁度木陰のベンチに座っていたナツキの隣を陣取り、腕を取ってクルクルと勝手に袖を上げる。
前から思ってたけど、黒っぽい長袖長ズボンとか…夏をなめているというか、夏を乗り切る気のない格好で、今まで誰か倒れたりしなかったのかな?と全エリートトレーナーを心配してみる。
袖を上げ終わって顔を上げると、暑さのせいか顔を赤くしているナツキに、ちゃんと水分補給してる?とおいしい水を渡す。
…カバンに入れっぱなしで冷たくないのはご愛嬌。
「あ、あぁ…。ありがとう」
戸惑いながらも受け取ったのを見届けて、さっき買った冷え冷えのモーモーミルクの封を切って一息に飲み干す。
もちろん、腰に手を当てている!
「あなたは時々、漢らしい事をするね…」
おいしい水を片手にそう呟いたナツキに思わず首をかしげた。