トリップ編
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
今日は比較的天気が良いから。と、いつもの用に厳重な防寒対策をして街へ踏み出した。
雪が積もる街並みに、いつ見ても凄い量が乗っているなぁ。と感心する。
私の耳には雪を踏みしめる音と、子供達の楽しげな笑い声が微かに聞こえてくる。…きっと高台の広場で雪合戦とかやっているのだろう。
うっかり広場の方へ近付いてしまったら、子供達に問答無用で巻き込まれてしまう未来が鮮やかに浮かぶので、近付かないようにしよう。
「クコさん!」
街並みを眺めながら歩いていると、少し息を切らしながらサフィールが駆け寄ってきた。…思わず周りを確認してみたが、どうやらピオニーやジェイドは一緒ではないようだ。
「サフィー、そんなに急いでどうしたの?」
足を止めると、すぐ側に酔ってきたサフィールが笑顔で、私を見かけたから。と可愛いことを言ってくれた。
それにしても、サフィールが単品で外出とか珍しいを通り越して何かあったのではないかと疑ってしまう。
「それで、クコさん…今暇ですか?!」
キラキラとした目で私を見つめてくるサフィールは、逃がさないというように私の手首をガッチリ掴んでいる。
こんなサフィール初めてみ…いや、2度目かもしれない。…1回目はたしか、私が雪かき用の音機関が欲しい、だなんて呟いたときだった。その3日後に除雪ロボを笑顔で持ってきたのは記憶に新しいどころか抉りこんでいる。
つまり。新しいアイディアを思いついた、もしくは何か新しいモノを作り出した、のどちらかだろう、多分。
「…まぁ、暇だけど…どうしたの?」
「とってもいいものが完成したんだ!」
とても良い笑顔のまま、グイグイと予想以上の強い力で私の腕を引っ張るサフィールに苦笑しながら、引きずられるようについていった。