なんとか前日にスーツが出来上がり、ロンに渡したら咽び泣くように喜ばれた。ちなみにハリーはドン引きした目でロンを見ていたよ…。
　まぁ、目と鼻から汁垂らしてたもんね、仕方ないよね！あの古くさくて今時流行らないレースがゴテゴテ付いた物より、ハリーが着てるのと似てるデザインの方が良いに決まってるし、服装の比較をされたら死にたくなると思う。
　私が作ったロンのスーツ一式は、事前に見せてもらっていたのでハリーと同じようにベストはカマーベストにしたが、ハリーとの差を出すべくあえてダブルボタンにし、ロング丈のコートのハリーと対照的にロンは普通のジャケット、襟は色と布を変えたショールカラー。そして襟と同じ色の蝶ネクタイ。ボトムはストレートで、私の好みでダブルにした。靴下の色は襟やネクタイと同じ色。ヨシ、完璧！流石私。

「じゃあ、私も準備あるから。
　また明日ね！」

　そう言って、やることやった私は颯爽とロン達の部屋を出た。…出る時に不思議そうな顔された気がするが、きっと気のせいだろう。

　追記。私も自分の部屋に戻ると、ベッドの上に大きな箱が置いてあった。中を開けると深緑色のドレスとアクセサリー、そして靴までもあるドレスセットだった。驚いて目を見開くと、フフフ。とヘアピンから、なんだか嬉しそうな声がしたので、犯人はトム。

　…明日は早いしさっさと寝ます。日記終わり！