君に××
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GWも半ばが過ぎ、暖かくなってきた今日この日とて、私は風紀委員長に呼び出されている…。
「委員長、雨草です」
重厚な扉をノックして声をかけると、入れとの偉そうな声。…まぁ、事実偉いんだろうけども!
「失礼します、本日はどのようなご要件で…って、どうしたんですか、そのマスク!?」
一礼して室内に入ると、視界に入ったのは委員長とマスク!はぁ…マスク姿もカッコイイ…じゃなくて、風邪か?!花粉症か!?
「…別に、コロナが蔓延してるんだから普通でしょ」
「メタぁ!
それメタ発言ですよ、委員長!!」
「タイムリーで良いでしょ?
群れを咬み殺す理由も出来て一石二鳥…」
「確かにそうですけども!」
まさかのコロナ感染予防という展開に悲しみが深い。なぜ夢の中ですら感染を気にしなければならないのか…!
「あぁ、君の分はそこのテーブルの上に置いてあるよ」
「…ありがとうございます」
私がおかしいのか?と首を傾げつつ、素直に机の上のマスクを拾い、装着する。
「君、巫山戯てるの?」
「…えっ!?」
装着して早々、ガタリと椅子から立ち上がった委員長が不機嫌を露わにしている…!
「マスクの正しい付け方が分からないなんて、それでも風紀委員なの?」
「いえ私、風紀委員になったつもりは今までもこれからもありませんけど!?」
「このプリーツタイプの紙マスクは、まず裏表を確認する。
メーカーによってまちまちだけど、基本的にプリーツの外側が下向きになるように付けるのが正解だよ。
上向きだと、花粉やホコリ、ウイルスがプリーツ部分に溜まるからね。
次は、半分におって鼻のワイヤー部分に折り目をつける。
こうすることで、鼻にしっかりマスクがフィットするんだ。
…もちろん、外表で折るのは分かってるよね?
そうしたら装着して、マスクの端…頬に当たる部分を手で押えて馴染ませて完了だよ。
馴染ませることで、両端からの侵入を防ぐのさ。
…さぁ、やってごらん、クコ」
め、滅茶苦茶マスクの装着に口煩いッ…!けど、これ拒否ったら、やられる!ので、素直に言われた通り半分に折って、つけて、頬を手で押える。
「こう、ですか…?」
「まぁまぁ合格点かな。
じゃ、そこのマスクを皆に配ってきてね」
顎で机の上のマスク(大量の箱)をしめすと、スッ。と椅子に座り直し、何やら書類を書き始めた…。
どうやら私、風紀委員にマスクを配り歩かなければならないようです…しかもチェックリストまであるし!
……一日で終わるかなぁ?