Short Story
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「主殿、一体何をしておられるのですか?」
本体と一緒にお供の狐が私の隣にやって来て首をかしげたので…苦笑しながらお供の狐の喉元を掻いてやる。
何をしているのか…と聞かれたけど。
「ぼーっとしてた」
「…左様でございましたか」
不思議そうな顔をしたお供の狐を持ち上げて膝の上に乗せると、鳴狐は静かに私の隣に座った。
何をするでもなく、ただボンヤリと縁側から見える日本庭園と空を見上げた。
お供の狐も寝てしまい、いい加減に暇だな…。とアクビをしていると視界の端で何かが揺れたかと思うと、私にもたれかかってきた。
…鳴狐本体も寝ちゃったらしい。
珍しい事もあるもんだ。と思いながらお供の狐を横の座布団にそっと寝かせて、鳴狐に膝枕してあげる。
「…いつもご苦労様」
起こさないように小声で呟きながらそっと髪を梳いた。
…どうか、良い夢を。