Short Story
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「あっ、これ可愛いー!」
「え、趣味悪すぎ」
「…。
これも可愛い!」
「は?意味わかんないんだけど」
久しぶりに遠くのショッピングモールに向かう途中に何故かトド松に会って、そのまま何故かついてきてるトド松にボロクソにけなされてる。
…ホントなんなの、この人。
昔からトド松だけは私を女の子扱いしないし、褒めてもくれない。
そんなムカつくヤツと一緒に買い物しなくてはいけないのか…。
どっか行ってくれないかな?
可愛い雑貨屋さんを全部見終わっても、まだトド松は私の後ろにいる。
…その無駄に違和感なく普通に雑貨屋さんに入れちゃうっていう、そういうのいらないと思う。
そう思いながらチラッと後ろを振り向くと、一瞬目が合ったけど逸らされた。
…ホントなんなの?
なんだか疲れてしまったので、近くのベンチに座る。
偶然、隣のベンチでカップルがイチャイチャしていて腹が立ちそうになったが我慢して座り直す。
はぁー。とため息をついた頃、トド松が消えたことに気がつく。
…帰ったのかな?と思いながら、カバンの中からスマホを取り出して時間を確認しようとしたら…誰かが近づいてきて、影が落ちた。
顔を上げると、ムッとした表情でトド松が私にむかって袋を差し出していた。
「…ん」
「え、なに?」
「…あげる」
無理やり私に袋を押し付けたかと思うと、脱兎のごとく走り去っていった。
…いったい何だったの?と首をかしげながら、袋を開けてみる。
中には、可愛らしいカードに"誕生日 おめでとう!"の文字と私が可愛いと言いながら見つめていたネックレス。
そういえば私、今日誕生日だった。