鰐の話
…………………………………………
じめじめとした冷たい海霧は深い森に立ち込める…
島のあちこちには未だ生々しい戦禍の跡が残っていて、血の臭いすら漂ってきそうだ。
昼なのに辺りは薄暗く、深い針葉樹の森が更にその暗さを増している。
そんな不気味としか形容出来ない島の奥には、大きな古城の影が浮かぶ…
ここは新世界某所…クライガナ島。
戦争によって主の居なくなったシッケアール王国跡地ある大きな城には、現在『世界一の剣豪』が勝手に住み着いていた。
………………………
鰐「…相変わらずここは辛気臭ぇ場所だな。」プカァ
ミホーク「(……)…わざわざケチでも付けに来たのか?」
鰐「クハ♪…とんでもねぇ…!
ちょっと『世間話』をしに寄っただけだ…ほら、土産もあるぜ?」ガサッ
ミホ「ほう…良いものばかりだな。助かる…」
石造りの高い天井…
重厚なクリスタルガラスのシャンデリアには、あちこち埃が溜まり蜘蛛の巣が掛かっている。
城の造りは豪華なのに、環境や掃除には無頓着なのかもしれない。
クロコダイルは、ミホークの好きそうな希少ワインや、油紙に包まれたツマミ類を手土産として持ってきていた。そして…
鰐「…で、こっちはあの『お嬢さん』への土産だ…」ドサ
ミホ「…ふむ…
あのゴースト娘が好みそうなものばかりだな。
…全く、あ奴は勝手に居着いているくせに、あれこれと注文が煩いから助かる。」フゥ…
鰐「(勝手に住み着いているのはお前もだろう…)」
大きくカラフルなショッパーの中には、可愛らしい菓子や縫いぐるみ、若い娘の好みそうなコスメグッズがどっさりと。
…シュポン…!
ペローナ「……ιん?…客か?
∑!?…∑ιわーっ!…最新コスメにお菓子だーっ!♪
……ι///はぁぁ…嬉しいッ…カワイイものがこんなに一杯!♪」ジーン
突然城の壁から、若い娘が抜け出してきた。
ふわふわと浮かび、可愛らしいゴースト達を引き連れている。どうやらこの娘も能力者の様だ。
クロコダイルの土産のショッパーを見て、歓喜の悲鳴を上げている。
鰐「…よォ、お嬢さん♪久し振りだな…
気に入って貰えて何よりだ。」
ペロ「ι///これ私にか!?…ιえーん!本当にありがとうッ!♪
…ιコイツ(ミホーク)は酷いんだぞ?!
カワイイものが欲しいってお願いしても、実用的じゃないからダメとか言って買ってくれないし〜ッッ!#」エーン!ι
ミホ「…居候の身分で偉そうに指図するな」フン
ペロ「∑#うるせーッ!可愛いものってやつが全ッ然分かってねぇくせにっ!
…ιあーもう!可愛くねぇっ!ガサツな野郎が1人減ってもまだ最悪だな!」
鰐「(…1人減った…??)
……おいおい、娘のおねだり位叶えてやれよ。」
ミホ「…娘ではないしそんな義理は無い。」キッパリ
ペロ「∑#何だよ!冷たい男だな!
そもそもこの島にはカワイイものが無さ過ぎなんだよッ!…ι甘いお菓子もろくに無いしッ!」
ミホ「…お前がココアを飲みたいと言うからカカオの苗木もちゃんと植えたではないか」
ペロ「∑ι#収穫出来るの何年後なんだよーッ!」
鰐「(…ι苗木)」
口やかましいペローナの文句を鬱陶しそうに受け流すミホーク。どこか優しさはありそうだが、甘さは無い感じがする…
ペロ「…ιそれに…
私はずっと可愛いペットが欲しいって言ってるのにっ…!」シュン…
ミホ「…ιそんな世話が必要なものは要らん。
それに、ペットなら外にたくさん居るだろう。」ハァ
ペロ「∑∑ιヒューマンドリル(野猿)を抱っこして一緒に寝るのは嫌だ!…世話なら私がするからっ!」ギー!#
ミホ「…なら城の中のネズミやクモでも…」
ペロ「∑ι##最ッ悪だなお前〜ッ!!」イライラ#
鰐「(…!)…………まぁ落ち着け、お嬢さん。
ペットが欲しいと言ったな…心当たりがあると言ったらどうする…??」
ペロ「∑ι///えっ…!?」パァ…
ミホ「…?」
じめじめとした冷たい海霧は深い森に立ち込める…
島のあちこちには未だ生々しい戦禍の跡が残っていて、血の臭いすら漂ってきそうだ。
昼なのに辺りは薄暗く、深い針葉樹の森が更にその暗さを増している。
そんな不気味としか形容出来ない島の奥には、大きな古城の影が浮かぶ…
ここは新世界某所…クライガナ島。
戦争によって主の居なくなったシッケアール王国跡地ある大きな城には、現在『世界一の剣豪』が勝手に住み着いていた。
………………………
鰐「…相変わらずここは辛気臭ぇ場所だな。」プカァ
ミホーク「(……)…わざわざケチでも付けに来たのか?」
鰐「クハ♪…とんでもねぇ…!
ちょっと『世間話』をしに寄っただけだ…ほら、土産もあるぜ?」ガサッ
ミホ「ほう…良いものばかりだな。助かる…」
石造りの高い天井…
重厚なクリスタルガラスのシャンデリアには、あちこち埃が溜まり蜘蛛の巣が掛かっている。
城の造りは豪華なのに、環境や掃除には無頓着なのかもしれない。
クロコダイルは、ミホークの好きそうな希少ワインや、油紙に包まれたツマミ類を手土産として持ってきていた。そして…
鰐「…で、こっちはあの『お嬢さん』への土産だ…」ドサ
ミホ「…ふむ…
あのゴースト娘が好みそうなものばかりだな。
…全く、あ奴は勝手に居着いているくせに、あれこれと注文が煩いから助かる。」フゥ…
鰐「(勝手に住み着いているのはお前もだろう…)」
大きくカラフルなショッパーの中には、可愛らしい菓子や縫いぐるみ、若い娘の好みそうなコスメグッズがどっさりと。
…シュポン…!
ペローナ「……ιん?…客か?
∑!?…∑ιわーっ!…最新コスメにお菓子だーっ!♪
……ι///はぁぁ…嬉しいッ…カワイイものがこんなに一杯!♪」ジーン
突然城の壁から、若い娘が抜け出してきた。
ふわふわと浮かび、可愛らしいゴースト達を引き連れている。どうやらこの娘も能力者の様だ。
クロコダイルの土産のショッパーを見て、歓喜の悲鳴を上げている。
鰐「…よォ、お嬢さん♪久し振りだな…
気に入って貰えて何よりだ。」
ペロ「ι///これ私にか!?…ιえーん!本当にありがとうッ!♪
…ιコイツ(ミホーク)は酷いんだぞ?!
カワイイものが欲しいってお願いしても、実用的じゃないからダメとか言って買ってくれないし〜ッッ!#」エーン!ι
ミホ「…居候の身分で偉そうに指図するな」フン
ペロ「∑#うるせーッ!可愛いものってやつが全ッ然分かってねぇくせにっ!
…ιあーもう!可愛くねぇっ!ガサツな野郎が1人減ってもまだ最悪だな!」
鰐「(…1人減った…??)
……おいおい、娘のおねだり位叶えてやれよ。」
ミホ「…娘ではないしそんな義理は無い。」キッパリ
ペロ「∑#何だよ!冷たい男だな!
そもそもこの島にはカワイイものが無さ過ぎなんだよッ!…ι甘いお菓子もろくに無いしッ!」
ミホ「…お前がココアを飲みたいと言うからカカオの苗木もちゃんと植えたではないか」
ペロ「∑ι#収穫出来るの何年後なんだよーッ!」
鰐「(…ι苗木)」
口やかましいペローナの文句を鬱陶しそうに受け流すミホーク。どこか優しさはありそうだが、甘さは無い感じがする…
ペロ「…ιそれに…
私はずっと可愛いペットが欲しいって言ってるのにっ…!」シュン…
ミホ「…ιそんな世話が必要なものは要らん。
それに、ペットなら外にたくさん居るだろう。」ハァ
ペロ「∑∑ιヒューマンドリル(野猿)を抱っこして一緒に寝るのは嫌だ!…世話なら私がするからっ!」ギー!#
ミホ「…なら城の中のネズミやクモでも…」
ペロ「∑ι##最ッ悪だなお前〜ッ!!」イライラ#
鰐「(…!)…………まぁ落ち着け、お嬢さん。
ペットが欲しいと言ったな…心当たりがあると言ったらどうする…??」
ペロ「∑ι///えっ…!?」パァ…
ミホ「…?」