黄金と豹

……………………………………………

エゾホル「はい、お茶どうぞ~?☆」コト…
テゾーロ「ありがと~☆」

強制的に喧嘩を仲裁され、宿に戻ってきた。
茶の湯気が、ワノ国風の部屋に漂っている。
まだ髪は湿った状態で、首からタオルを下げ、熱い茶を啜りながらくつろぐテゾーロ。

そして、何故か宿まで付いてきたルッチ。だってあれからテゾーロから離れようとしないのだ…
しかも、テゾーロの一挙手一投足をずっと卓袱台ちゃぶだい越しに熱い眼差しで見詰め続けている…

チラ…
スモーカー「…ιおい…
お前いつになったら帰るんだよ。」


ルッチ「…俺がここに居て何か不都合が?」フン
ハットリ『ポポーι…』

テゾ「ιあのね?ルッチ君…慕ってくれるのは構わないけど、私はスモーカー中将に護衛を頼んでいるんだ。この島は平和だし、貴方の護衛までは必要無いんだよ?☆」
ルッチ「(……)…そんな冷たい事をおっしゃらないで下さい、テゾーロ国王。
平和な地と言っても、不測の事態には備えておくべきです。
何なら私は、そこの田舎海兵よりもずっと力になると思いますが…?」ドヤァ…

スモ「……ああ…?#」イラ
テゾ「口を慎みたまえ、ルッチ君…
貴方が彼の何を分かっているというのかな…?☆」ス…

スモーカーが文句を言う前に、隣から低い声が響いた。ルッチを射貫くアイスブルーの瞳。部屋の中の空気まで一瞬重くなる…


ルッチ「!Ⅲ…ι失礼…致しました…」

テゾ「…私の大切な『友人』を侮辱する事は許さない……以後気を付けてくれたまえ☆」

ルッチ「………はい…ι」シュンι


スモ「(……友人…)」モヤ

しょんぼりと項垂うなだれるルッチを姿に、ざまあみろと思う反面、テゾーロの『友人』呼びには、何かスッキリこないスモーカー。邪魔な紙が一枚挟まっているような…その時。

…ぷるぷるぷる…ぷるぷるぷる…♪
ルッチ「…!ι」ピク

スモ「(……)…おい…テメェの電伝虫だぞ?」


ルッチ「……ι」ガチャ☆

どこか渋々と通話に出たルッチ…すると…

スパンダム『…Σιあっ…旦那ですか~ッ!?良かった、やっと出てくれたぁ!♪
…ιも~、一体どちらにおいでなんですか、心配させねぇで下さいよ~!…テゾーロ国王と海軍の関係はもう暴けましたか?まぁ旦那の事だから朝飯前ッすよね~♪
…ιところで話は変わるんスけど、どっかでファンクフリード見ませんでしたか?どこ探しても見あたらねぇんですよね…ι全く、勝手にどこ遊びに行っちまったんだか~…』ベラベラ♪

テゾ「…ι!?☆」

ルッチ「(…ι#)…ιやかましいッ!」
スパ『ΣιⅢあッ……す、スンマセンッ!…
…ιあの、とにかくどこかでファンク見付けたら教えて下さいね?すぐ迎えに行きますんで~……』…Σブツッ!☆
ルッチ「……ιⅢ違うんです、テゾーロ国王ッ!これは…!…」


テゾ「(……)……ιハァ…なるほどね…?
急に君が距離を縮めて来たのは、私の懐に入り込んでそういう『任務遂行』をする為か…危なかった~…☆」ヒキィ

ルッチ「ιⅢだから…誤解です…!
最初こそ疑っていました!だが、私は貴方の真心に触れて……!ι
…ι信じて下さい…!誓ってテゾーロ国王を貶める様な真似なんてッ…!」

スン…
テゾ「…ιあ~、はいはい…☆
…ねぇスモーカー、ちょっと温泉街に遊びに行こうよ☆♪」
スモ「…おう、良いな。」ス

ルッチ「Σι待って下さい…テゾー…!…」
テゾ「どうぞごゆっくり?ルッチ君☆」Σピシャン…!

慌てて追い掛けようとしたが、ルッチの目の前でふすまは勢い良く閉められてしまった…
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