黄金と豹
……………………………………………
パウリーの笑顔を思い浮かべたままベットに寝転がるルッチ。
…ウォーターセブンに潜入していた5年間は、退屈の極みだったと断言出来る。
だが、パウリーの存在だけが確かな彩りを添えてくれていた…
退屈な日々だが、あいつの姿を見ているのは別に悪くはないと思っていた。…『終わりの日』は必ず来るというのに。
冷徹な殺戮兵器である自分が、色恋などに現を抜かす筈がない。今までだって様々な男女が言い寄ってきたが、都合良く利用するだけ利用してはさっさと捨てるか殺すかだったじゃないか。
…ルッチにとって恋愛は、暇潰しの下らないゲームの様なもの。
ではパウリーの存在は…?
………………………
ルッチ「(………)」…ムクッ
ハットリ「…クルッポー?ι」
ルッチ「……何でもない、ハットリ…」ナデ…
…不意にベットから起き上がったルッチ。
心配そうにずっと寄り添ってくれていたハットリの白い羽をそっと撫でてやる。柔らかくて温かい…
そうだ。あのパウリーのにこやかな笑顔は、この温もりにどこか似ていたんだ。
だが、あの笑顔にはもう会えない。ウォーターセブンにだってもう一生戻れない。
…今はまた闇の中に一人…
だが図らずも見付けてしまったんだ。自分を優しく暖めてくれる新たな『太陽』を…
ルッチ「(…俺は必ず振り向かせてみせる……)」
恐ろしい豹の姿にも恐れず、微笑みながら撫でてくれたあの手は、優しさと慈しみに満ちていた。
ギルド・テゾーロ…あの笑顔が、いや…あの人の全てが欲しい。
なのに、必死の行動が裏目に出てしまい、テゾーロに一線を引かれてしまった。…俺とした事が…!
ルッチ「(……)…今度こそは上手くやる…」ナデ…
ハットリ「ッポー??」
…その為には、邪魔な大量の仕事を一先ず片付けねば。…あの国とこの国の紛争を解決して…革命軍の動きを止めて…
静かにハットリを撫でながら、ルッチの頭の中では今抱えている仕事と、テゾーロを振り向かせる為の次のプランが、恐ろしいスピードで再構築されていた。
パウリーの笑顔を思い浮かべたままベットに寝転がるルッチ。
…ウォーターセブンに潜入していた5年間は、退屈の極みだったと断言出来る。
だが、パウリーの存在だけが確かな彩りを添えてくれていた…
退屈な日々だが、あいつの姿を見ているのは別に悪くはないと思っていた。…『終わりの日』は必ず来るというのに。
冷徹な殺戮兵器である自分が、色恋などに現を抜かす筈がない。今までだって様々な男女が言い寄ってきたが、都合良く利用するだけ利用してはさっさと捨てるか殺すかだったじゃないか。
…ルッチにとって恋愛は、暇潰しの下らないゲームの様なもの。
ではパウリーの存在は…?
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ルッチ「(………)」…ムクッ
ハットリ「…クルッポー?ι」
ルッチ「……何でもない、ハットリ…」ナデ…
…不意にベットから起き上がったルッチ。
心配そうにずっと寄り添ってくれていたハットリの白い羽をそっと撫でてやる。柔らかくて温かい…
そうだ。あのパウリーのにこやかな笑顔は、この温もりにどこか似ていたんだ。
だが、あの笑顔にはもう会えない。ウォーターセブンにだってもう一生戻れない。
…今はまた闇の中に一人…
だが図らずも見付けてしまったんだ。自分を優しく暖めてくれる新たな『太陽』を…
ルッチ「(…俺は必ず振り向かせてみせる……)」
恐ろしい豹の姿にも恐れず、微笑みながら撫でてくれたあの手は、優しさと慈しみに満ちていた。
ギルド・テゾーロ…あの笑顔が、いや…あの人の全てが欲しい。
なのに、必死の行動が裏目に出てしまい、テゾーロに一線を引かれてしまった。…俺とした事が…!
ルッチ「(……)…今度こそは上手くやる…」ナデ…
ハットリ「ッポー??」
…その為には、邪魔な大量の仕事を一先ず片付けねば。…あの国とこの国の紛争を解決して…革命軍の動きを止めて…
静かにハットリを撫でながら、ルッチの頭の中では今抱えている仕事と、テゾーロを振り向かせる為の次のプランが、恐ろしいスピードで再構築されていた。