黄金と豹
…ザワザワ…??ι
ルッチ「……Ⅲ」ドンヨリ…
朝日が昇る頃、ルッチはようやく政府艦船に戻ってきた。
…しかし、その表情にはいつもの威圧感はなく、何かに疲れ果てガッカリした絶望感漂う顔だった。艦船の役人達も、何があったのかと声を掛ける事も出来ずに戸惑うばかり…
テゾーロからのスパイ疑いのタヌキ(エゾホル)を送り届けてくると出て行ってからの間に一体何が??…その時…
ヒョコ…
スパンダム「…???ι…
だ、旦那ぁ?おかえりなさいませ~…
一体どうしたんですか?…ιもしかしてテゾーロと何かあったんですか?」
ルッチ「(…#)…貴様如き小物がテゾーロ国王の名を軽々しく呼び捨てにするな……虫酸が走る…!」ゴゴゴ…
スパ「ΣιⅢ!?…ιあっあァ~ッッ!
…ιすすすスイマセンんん~!…」ヒィィιⅢ
役人達「「(…ιⅢ絶体何かあったんだ~!)」」ゾワワι
カク「何じゃ、ルッチの奴滅多に見た事ない顔しとるのう?…あの時ワシもついて行けば面白いものが見れたのか…?♪」←温泉でのんびり&地場産グルメでツヤツヤのピカピカ☆
カリファ「ふぅん…テゾーロ国王って相当な手練れなのかしら。気になるわね…」←温泉でのんびり(以下略)
ステューシー「…ルッチは相当御機嫌斜めね♪
何があったのか聴くのはしばらく止めておいた方が良さそう♪」←温泉(略)
……………………
ドサ…
ルッチ「………ιふぅ……」
ハットリ「…ッポー?…」バサバサッ…
部屋含めた近辺にはしばらく近付くなと人払いし、ようやく私室のベットに大の字に倒れたルッチ。ハットリが不思議そうに側にやって来て首を傾げた。
…ああ…瞳を閉じると瞼の裏にテゾーロの優しく艶やかな微笑みが浮かぶ。
例え末端と言われても、俺はテゾーロを諦めたくはない…!
…しかし滑稽だな。
世界政府の諜報機関トップのこの俺が、一人の男に振り回されているなんて……
ルッチ「(………)」チラ…
ふと横に目を遣ると、船窓のカーテンの隙間からまばゆい太陽の光が一筋射し込んでいた。
…その時不意に、CP9時代に潜入していたウォーターセブンの出来事がルッチの脳裏に甦った…
…………………………
……………
クー…クー…
ここは水の都、ウォーターセブン。造船技術の発達した文明の高い都市だ。
太陽の光を受けてキラキラと輝く大きな噴水…
カモメが一羽、ドックの巨大クレーンを横切る様に飛んで行った。
パウリー『Σι頼むルッチ~!金貸してくれっ!
来週の給料日にはちゃんと返すから~ッ!』
ルッチ『(ポッポー!…またギャンブルしに行くのか?…返すアテの無い金なんて貸せるかッポー!)』プイ
パウ『ι違うわい!…
…ι借金取りに捕まって、財布の中の有り金全部持ってかれちまったんだよ…
Σι今日の昼飯代まで持ってかれちまったんだぞ?!飢え死にしろってのか?!かわいそうだろ!…俺がッ!ι』
ルッチ『(……)』←軽蔑の目
パウ『Σιんな目で見ないでッ!…
……ιなぁ…本当にちゃんと返すからよォ…せめて昼飯代だけでも貸してくれよぉ…』…グゥゥ~…
ルッチ『(……ιハァ)』
しょんぼりと俯くパウリーの金髪が、太陽の光で優しく輝き、潮風に微かに揺れる。
しかし、その余韻を情けない腹の虫の音が消して…
ルッチは知っていた。
パウリーは、昨日は朝から借金取りに追われ、昼は緊急の船修理と点検の依頼をこなし、午後はタチの悪い海賊の客と一悶着からの大乱闘。終業後はまた借金取りにずっと街中を追われ続け…
…まぁパウリーの1日など大体こんなものだ。
ちなみにこの僅かな隙にヤガラレースもちゃっかりやっている。
相当注ぎ込んでいるが勝率は相当悪い。だからいつでもパウリーは借金まみれ…
…ス
ルッチ『(……やる。食えッポー。)』ガサ
パウ『…え?…でもこれ…ιお前の昼飯じゃあ…』
パウリーの胸元に押し付けてやったのは、ルッチが持っていた紙にくるまれた大きな包み。
ルッチ『(クルッポー!…良いから食え。
俺はブルーノの店で食ってくる……)』スタスタ
…ジーン♪
パウ『Σ///ルッチ~!…お前って奴はよ~!♪』バ!
ルッチ『(ι!…離せバカヤロウが…!)』
パウ『だってこのサンドイッチすげぇ旨そうじゃねぇか!♪…それをわざわざ俺にくれるなんてよ~!♪』
ルッチ『(…別に…昨日の飯の残りをバゲットに挟んだだけのものだ。)』
パウ『Σιええ?!マジで?!…
ιいや、ローストビーフとかも作ったの?…お前って自炊とかするんだ…へ~、すげぇ…これ売り物かと思ってた…』ガサ…
バゲットには、瑞々しいレタスやスライストマト、茹でタマゴやソースの絡んだローストビーフが彩り良く挟まれていて、非常に旨そうだ…
ルッチ『(お前も自炊位したらどうだっポー。
…お前の様な薄給でも多少は貯まるぞ?)』
パウ『ι#アイスバーグさんがケチな給料出す訳ねぇだろ!お前はいちいち一言余計なんだよッ!』
ルッチ『(ハァ…つまり、給料以上にギャンブルに注ぎ込む額が多いから今こんな事になっているんだろうが…それに、飯が要らないのなら別に良いが?)』ス
バ!
パウ『Σιいや、食べる!寄越せ!…いや、下さいッ!……///へへ、旨そう~♪…ありがとな?ルッチ!…』ニカッ♪
ルッチ『(………)』
ギャンブル好きで金にだらしなくて………
だが、太陽の様な明るい笑顔の男だった…
ルッチ「……Ⅲ」ドンヨリ…
朝日が昇る頃、ルッチはようやく政府艦船に戻ってきた。
…しかし、その表情にはいつもの威圧感はなく、何かに疲れ果てガッカリした絶望感漂う顔だった。艦船の役人達も、何があったのかと声を掛ける事も出来ずに戸惑うばかり…
テゾーロからのスパイ疑いのタヌキ(エゾホル)を送り届けてくると出て行ってからの間に一体何が??…その時…
ヒョコ…
スパンダム「…???ι…
だ、旦那ぁ?おかえりなさいませ~…
一体どうしたんですか?…ιもしかしてテゾーロと何かあったんですか?」
ルッチ「(…#)…貴様如き小物がテゾーロ国王の名を軽々しく呼び捨てにするな……虫酸が走る…!」ゴゴゴ…
スパ「ΣιⅢ!?…ιあっあァ~ッッ!
…ιすすすスイマセンんん~!…」ヒィィιⅢ
役人達「「(…ιⅢ絶体何かあったんだ~!)」」ゾワワι
カク「何じゃ、ルッチの奴滅多に見た事ない顔しとるのう?…あの時ワシもついて行けば面白いものが見れたのか…?♪」←温泉でのんびり&地場産グルメでツヤツヤのピカピカ☆
カリファ「ふぅん…テゾーロ国王って相当な手練れなのかしら。気になるわね…」←温泉でのんびり(以下略)
ステューシー「…ルッチは相当御機嫌斜めね♪
何があったのか聴くのはしばらく止めておいた方が良さそう♪」←温泉(略)
……………………
ドサ…
ルッチ「………ιふぅ……」
ハットリ「…ッポー?…」バサバサッ…
部屋含めた近辺にはしばらく近付くなと人払いし、ようやく私室のベットに大の字に倒れたルッチ。ハットリが不思議そうに側にやって来て首を傾げた。
…ああ…瞳を閉じると瞼の裏にテゾーロの優しく艶やかな微笑みが浮かぶ。
例え末端と言われても、俺はテゾーロを諦めたくはない…!
…しかし滑稽だな。
世界政府の諜報機関トップのこの俺が、一人の男に振り回されているなんて……
ルッチ「(………)」チラ…
ふと横に目を遣ると、船窓のカーテンの隙間からまばゆい太陽の光が一筋射し込んでいた。
…その時不意に、CP9時代に潜入していたウォーターセブンの出来事がルッチの脳裏に甦った…
…………………………
……………
クー…クー…
ここは水の都、ウォーターセブン。造船技術の発達した文明の高い都市だ。
太陽の光を受けてキラキラと輝く大きな噴水…
カモメが一羽、ドックの巨大クレーンを横切る様に飛んで行った。
パウリー『Σι頼むルッチ~!金貸してくれっ!
来週の給料日にはちゃんと返すから~ッ!』
ルッチ『(ポッポー!…またギャンブルしに行くのか?…返すアテの無い金なんて貸せるかッポー!)』プイ
パウ『ι違うわい!…
…ι借金取りに捕まって、財布の中の有り金全部持ってかれちまったんだよ…
Σι今日の昼飯代まで持ってかれちまったんだぞ?!飢え死にしろってのか?!かわいそうだろ!…俺がッ!ι』
ルッチ『(……)』←軽蔑の目
パウ『Σιんな目で見ないでッ!…
……ιなぁ…本当にちゃんと返すからよォ…せめて昼飯代だけでも貸してくれよぉ…』…グゥゥ~…
ルッチ『(……ιハァ)』
しょんぼりと俯くパウリーの金髪が、太陽の光で優しく輝き、潮風に微かに揺れる。
しかし、その余韻を情けない腹の虫の音が消して…
ルッチは知っていた。
パウリーは、昨日は朝から借金取りに追われ、昼は緊急の船修理と点検の依頼をこなし、午後はタチの悪い海賊の客と一悶着からの大乱闘。終業後はまた借金取りにずっと街中を追われ続け…
…まぁパウリーの1日など大体こんなものだ。
ちなみにこの僅かな隙にヤガラレースもちゃっかりやっている。
相当注ぎ込んでいるが勝率は相当悪い。だからいつでもパウリーは借金まみれ…
…ス
ルッチ『(……やる。食えッポー。)』ガサ
パウ『…え?…でもこれ…ιお前の昼飯じゃあ…』
パウリーの胸元に押し付けてやったのは、ルッチが持っていた紙にくるまれた大きな包み。
ルッチ『(クルッポー!…良いから食え。
俺はブルーノの店で食ってくる……)』スタスタ
…ジーン♪
パウ『Σ///ルッチ~!…お前って奴はよ~!♪』バ!
ルッチ『(ι!…離せバカヤロウが…!)』
パウ『だってこのサンドイッチすげぇ旨そうじゃねぇか!♪…それをわざわざ俺にくれるなんてよ~!♪』
ルッチ『(…別に…昨日の飯の残りをバゲットに挟んだだけのものだ。)』
パウ『Σιええ?!マジで?!…
ιいや、ローストビーフとかも作ったの?…お前って自炊とかするんだ…へ~、すげぇ…これ売り物かと思ってた…』ガサ…
バゲットには、瑞々しいレタスやスライストマト、茹でタマゴやソースの絡んだローストビーフが彩り良く挟まれていて、非常に旨そうだ…
ルッチ『(お前も自炊位したらどうだっポー。
…お前の様な薄給でも多少は貯まるぞ?)』
パウ『ι#アイスバーグさんがケチな給料出す訳ねぇだろ!お前はいちいち一言余計なんだよッ!』
ルッチ『(ハァ…つまり、給料以上にギャンブルに注ぎ込む額が多いから今こんな事になっているんだろうが…それに、飯が要らないのなら別に良いが?)』ス
バ!
パウ『Σιいや、食べる!寄越せ!…いや、下さいッ!……///へへ、旨そう~♪…ありがとな?ルッチ!…』ニカッ♪
ルッチ『(………)』
ギャンブル好きで金にだらしなくて………
だが、太陽の様な明るい笑顔の男だった…