黄金と豹

………………………………………

ズズ…コトン…

テゾーロ「Σはーい、到着~!…ここまで来たらさすがにルッチも追ってはこれないね☆♪」フフン♪


何の変哲もない寝室の部屋の壁が、小さな音を立てて開く…
一部の者しか知らないグラン・テゾーロ号の隠し通路から、一気にテゾーロの私室まで辿り着ける近道だ。

スモーカー「ιあいつは諜報員なんだぞ?
ここの隠し通路なんぞとっくに把握してると思うが…」

テゾ「大丈夫♪
最後にこうして『仕上げ』をするのさ☆」Σパリッ…☆……ズルル…!
スモ「(能力…?ι)」

テゾーロの手から青白い静電気が散る…
柱や天井に使われている膨大な黄金が、ぐにゃりと生き物の様に形を変えテゾーロ達を取り囲んだ。すると…

…ズル……

テゾ「…よし、これでOK…♪
私の黄金で部屋全体を分厚く覆ったから、気配も遮断したし、部屋に侵入される事もないよ!☆」フゥ…

黄金はまたあっという間に見事な壁や柱を形成した。
元からこの部屋は黄金の装飾覆われていたので、レイアウトが少し変化した様にしか感じない。いや、部屋は気持ち少し狭くなったし、窓が消えて外の景色が見えなくなったか…


スモ「(……)…ふぅん…誰にも邪魔されないんだな?」

テゾ「…うん…ふたりだけだよ?☆♪」

スモ「そうか……」ス
テゾ「…///スモーカー…☆」ス…


スモ「……こうしてお前に触れてみたかった…ようやく心置きなく触れられる…」スリ…
テゾ「ふふ♪…私も…ずっと貴方に触れたかった…☆///」

スモーカーの大きく無骨な手がテゾーロの頬を包む。テゾーロの笑顔がふわりと嬉しそうに蕩ける…ああ、温かい…スモーカーの体温だ…
間近でじっと視線を絡ませ合う。
指で唇を優しくなぞる…腰を抱き寄せると、そのまま深く口付けを交わした。

……………………………

クチュ…チュッ…

テゾ「…ι///…ん……んぅ……はぁっ…☆」クチュ…

スモ「(…堪らねぇな…ι///…)」ナデ…
テゾ「Σι///!……ιんッ…!☆…」ピク…ι

誰にも邪魔されない静かな空間で、長いこと抱き合いながら口付けを楽しむ2人…

濡れた音を立て、ねっとりと口内で絡み合う舌と舌…歯列をなぞり、口蓋を優しくくすぐり…
たまに漏れ聴こえるテゾーロの甘い吐息を楽しむスモーカー。興奮してきたのか、抱き締めるテゾーロの身体もじわりと熱を帯びてくる…
背中にそろりと手を這わせるとぴくりと身体を震わせた。どうやらテゾーロは背中が敏感な様だ…♪

ここはもう寝室。テゾーロの背後には大きなベット…いつまでも抱き締めあったままでは先に進まない。
口付けをしながら、さりげなくテゾーロをベットの方へと導いて、先ずは優しく座らせた…

…ポスン…
テゾ「(……)…ハァ…ι///えっと~…
あのね?スモーカー…その……☆ι」オズ…
スモ「…何だ…?」


テゾ「ιここまで来て今更だけど…
…あるの?…経験……☆」ジ

スモ「…ιはぁ?…そりゃあ……!…」
テゾ「あ、女性の方じゃなくて~…ι
…『男性を抱いた事はあるの?』…って聞いてるんだけど…☆」


スモ「…(♡めくるめく過去の記憶♡)…モヤヤン…………無ぇな………」
テゾ「…ιああ~☆……」…アチャ~ι

別に『経験』が無い訳ではない。
だが、今まで抱いた相手は全て女だった。しかも娼婦…

海兵というきびしい肩書きと共に、無愛想で顔もいかつく粗暴な印象なので、女にも避けられがち。特定の恋人も居た事がない。だが、強がりでもなくそれが寂しいと感じた事はない。
たまに、溜まった欲を出す為に娼婦を抱いたとしても正に『出して終わり』…
…前戯も適当だし、様々な体位を楽しんだり、事前事後の世間話すらなし。

その『行為』自体は、気持ち良いとは思うが、あくまで自分にとっての性行為は、鬱屈うっくつとした欲を手っ取り早く解消する為の手段で、自慰と大して変わりは無い様に思えて…何なら、自慰で済むなら娼婦への金すら勿体無いと思ってたりして…(←最低)

しかしこれでは、まるで虫か動物の交尾。
…ιひょっとしなくても、今まで女に対して失礼だったし淡白過ぎたか?…そう思っていたのだが…


テゾ「……ιうーん…(……)…
スモーカー?…残念だけどまた日を改めよっかι
男同士の行為で、しかも初めてって結構大変なんだよ?☆」ス…

残念そうにそっとスモーカーから距離を取ろうとするテゾーロ…少し乱れた髪、紅潮した頬…
タイを抜き取ったシャツの隙間からは、白い胸元が見える。
風呂でもチラリと見たが、テゾーロは全身しっとりと輝く様な肌艶の持ち主だ。早くその肌に触れたい、早く味わってみたい…!

今までは女相手でも、ここまで相手に欲情する事はなかった。これはテゾーロに対する真っ直ぐな(?)性欲だ…


スモ「…ああ…?…何だよ…
今更男娼でも買ってしっかりお勉強してこいってのかよ…冗談じゃねぇ…!」ムス
テゾ「…ιえっ?☆」
スモ「お前が全部教えてくれりゃ良いじゃねぇか…」ズイ
テゾ「…ι///で…でも……☆」

スモ「…俺は他の男なんざ抱く気にゃならねぇ。抱くならお前を抱きてぇんだ…!…
(…モタモタしてたらあの『ドラ猫』にかっさらわれそうだしな…)」グイ!
テゾ「ιあ、待ってってば…!
待ってよ…スモーカー!///…わ!…もう…☆ι」ドサッ…

スモ「…さぁ…しっかり教えてくれよ…?♪」
テゾ「ι///…あ…!スモーカぁ……ιんっ…うぅ!…☆」ギシッ…


テゾーロを半ば強引にベットに押し倒し、身体をまさぐりながら再び深く唇を貪り始めた……




スモやん本当は優しいけどベット上では塩対応疑惑w
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