黄金と豹


ルッチ「(温かい…)///テゾーロ…♡」ゴロゴロ…♡
テゾーロ「…よしよし…☆♪」ナデナデ


…ルッチ君、やっぱりこれは恋じゃないよ…
だってこれは母親か飼い主に甘える子猫ちゃんじゃないか♪恋にしては、随分とタイプが違うもの。
さて、そろそろスモーカーも戻ってくるし、ルッチを何とかしなきゃね…


テゾ「(…)…気持ち良いよね…眠いでしょ?ルッチ君…いいよ…さぁ、ゆっくり眠ると良い…☆」ナデナデ…スリ…

ルッチ「(……)……スゥ…スゥ…。。。」ゴロゴロ…


テゾ「(…Σι///本当に寝た…!…可愛いっ…☆)」

抱き締める手から徐々に力が抜ける。何とルッチから静かに寝息が聴こえ始めた。何て素直なんだ…
テゾーロはルッチを優しく撫で続けながら、ゆっくりと身を離してゆく。

スルリ…
テゾ「(…ιよっしゃ…抜けた…!
…ゴメンね、ルッチ君…でもこれ以上一緒に居たら、本当に母性に目覚めちゃいそうだから…☆)」ファサ…

テゾーロは、自分のジャケットを眠るルッチに掛けてやると、そっと部屋を後にした。

…………………………………
………………

スモーカー「…は?!ι
…テゾーロ!…あいつはどうした?ι」ゼェハァι

テゾ「ιハァ…ハァ…話は…後で!…スモーカー、貴方のバイクで…海からグラン・テゾーロに行こう!…早くっ!☆」ハァ…ι
スモ「??ι…何で海から…」

テゾ「Σιだから話は後ッ!とにかく急いで!☆」グイ
スモ「ιおい…!?」


テゾーロが心配だ…
艦船にファンクフリードとハットリを送り届け、大急ぎで宿に向かっていたら、そのテゾーロが向こうから息を切らせながら走ってきたではないか。
そして、港から来た道を再び取って返す羽目になった…

…………………………

よしよし…良い子だねルッチ……可愛いね…☆


///テゾーロ…何て優しい……
…まるで聖母の様だ…温かい……愛おしい……
……………


ルッチ「……Σιはッ…?!…」バ!

ι…これは……一体どれ程の時間眠っていた…!?


辺りはすっかり暗くなっている。敵の気配も感じない。

ルッチ「…ιテゾーロっ…?…」…ファサ

しんと静まり返った部屋。不安げなルッチの呟きに返事は返ってこない…
自分に掛けられていたのは、テゾーロの香りを纏ったジャケット…このテゾーロの匂いを間近に感じていたから、安心して眠りこけてしまったのか。

宿の中にテゾーロの気配を感じない…!
…テゾーロが居ない…!ι

ルッチ「Σιテゾーロっ…!」ダッ…


迷子の様に思わず叫び、部屋から転げ出る…
テゾーロは一体どこに…!

…………………………

ババババ…!

スモ「…桟橋から戻らねぇのか?」
テゾ「真っ正面は人の目も多いし、ルッチに気付かれたら面倒だから…!☆…『秘密の抜け道』に向かって!☆」

スモ「!…分かった」

テゾ「……///ふふっ…♪
…何だかワクワクするね…もっとスピード出してよ!☆」ギュ…
スモ「…ふん…振り落とされるなよ?♪…」バババ…!

暗くなった海に、2人乗りのビローアバイクがグラン・テゾーロに向かい一層スピードを上げて駆け抜けて行った…
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