黄金と白煙
テゾーロ「Σグラン・テゾーロへようこそ~ッ!遠路遥々お疲れ様ッ!…さぁ、皆も元気にご挨拶をしようね~?☆」ババーン!☆
女性キャスト「「Σよろしくお願いしまぁ~っす!☆」」キャーキャー♡ワイワイ…♪
スモーカー「……は…???」ポカン
たしぎ「…ιスモーカーさん…これは…」
隊員達「「Σ///うっひょ~!?キレイなおねーちゃんがいっぱい!♡」」メロリーン♡
緊張感に包まれたままグラン・テゾーロへとやってきたスモーカー中将とたしぎ。そしてGー5の隊員。
国王自らの盛大な出迎え。そして多目的スペースを見渡す限りに集められた、大勢の華やかな女性キャスト達。
今日は皆、バニースーツや派手なダンサー衣装ではなく、身軽なスポーツウェアを着用している。
テゾ「…ι?…あれっ…?なんだか温度差が…☆
…本日は何でお呼びしたのか御存知ではない?☆」コテン
スモ「(……)…俺はただ『グラン・テゾーロまで来い』としか聞いていないが…?」モクモク…
テゾ「ιえー?ちょっと~、Gー5に今日のご依頼をしたのは誰~?☆ι」
エゾホル「あ、俺だったモキャ☆」ヒョコ☆
テゾ「…ιまた適当に依頼したんでしょ☆」モウ
エゾホル「…失礼な!ちゃんと連絡したモキャよ?☆…ただ、メインレース(競馬)の時間が迫ってたから、慌ててその辺の詳細は省いてたかも…☆」テヘ☆
テゾ「ιこらー!ファンシーなレッサーパンダがギャンブルなんてしちゃダメだよ~!☆」
エゾホル「Σはァ?レッサーパンダを差別するつもりっスか?☆」(・ω・´)ガルルー!
テゾ「ιいやその、差別っていうか~…」
スモ「…ゴホン……ιだからつまり…?
…俺達は何の為にここに呼ばれたんだ…?」
面倒そうに謎の珍獣とやりあうテゾーロの間に割って入ったスモーカー。初めの緊張感は無くなり、どこか肩の力が抜けた様な…
テゾ「ιああ、これは失礼…実はその……カクカクシカジカ…」
…………………………………………
スモ「(……)…なるほど…
…で、俺達に護身術の手解きをして欲しいと…」
テゾ「うちはご覧の通り、大勢のキャストが在籍しているからね☆…ιマナーの良いお客様ばかりなら、きっとこういう機会も必要ないんだろうけど……☆」
たしぎ「…Σいえ、とても大切な事ですよ!
仕事中でもプライベートでも、そんな犯罪はいつでも起こりうる事ですから。…やりましょう、スモーカーさん!」
使命感に火が着いたたしぎ…目が輝いている。
スモ「…ああ。…幸い『痴漢役』は大勢居る。」チラ
テゾ「本当だ、ピッタリだね~☆♪」チラ
隊員達「「Σι俺達の事ッすか!?」」チカン…!
………………………………………
痴漢役隊員「///えっへっへ~!♡
…たしぎちゃ~んっ…!♪」ガバッ…♪
たしぎ「…この様に後ろから急に抱き付かれた時は、先ず肩を丸めて膝を曲げ…相手に簡単に持ち上げられない様に、重心を低くしてから……Σ踵で思い切り相手の足の甲を踏みまくるっ!…同時にのけぞって頭突きっ!」グイ… Σ ガスガスガス!!…Σガンッ!!
痴漢役隊員「…ΣιⅢぎゃあ?!…ιぐへッ?!」グラッ…
テゾ「Σお見事~っ!☆♪」オオー!
女性キャスト達「「Σ///すごーいっ!♡」」キャーキャー!♡
たしぎ「Σιあぁっ!?…
ごめんなさいっ!私ったら、つい思い切り…」アワワι
痴漢役隊員「…ιⅢナイスファイトだぜ、たしぎちゃん♡…お、俺は大丈夫だから……ι」ヒクヒクι
たしぎ「…ιそうですか?
分かりましたっ!ではこのまま続けますねっ!♪
…次は手首を掴まれた時の対処法ですが……」テキパキ
痴漢役隊員「ΣιⅢ意志が強い…!!」ゴビーンι
…………………………………
女性キャスト「…ιえーと…こうだったかしら?
…Σιええーいっ!」グイッ!
痴漢役隊員「///うわぁ~っ♡参ったぁ~♪」デレデレ♡
ス…
スモ「…ι遊びじゃねぇんだよ、バカ野郎が…!
…おい…今のはやり方は悪くねぇが、もっと力を込めねぇと効かねぇぞ?…ほら、こうやって手首の間接を一気に…!…」グイ!…ギュウゥゥ!
痴漢役隊員「ΣιⅢぎゃあぁーッ!?
ιちょ!…スモやんっ!ギブギブー!!」バンバン!ι
スモ「(シカト)…いいか?痴漢野郎ごときに加減なんざ必要ねぇ。隙を見せるな。思い切りやる事が大事だ…で、その間に大声を出してすぐ周りに報せろ。」ギュウゥ!…
キャスト達「「Σ分かりました~!♡」」ギュウゥゥ!
隊員「「ΣιⅢぐあぁ゛~ッッ!?…」」グギギ…ι
テゾ「…うーん、こうかなぁ?☆♪」ギュウゥゥ!
隊員「ΣιⅢいぎ~!…手がもげる~ッッ!」バンバン!ι
エゾホル「…テゾーロ様に護身術て必要モキャ?☆ι」
テゾ「だって、やってみたかったんだもん☆♪」
あちこちから上がる隊員達の汚い悲鳴…
皆で数人一組になって、痴漢役相手に護身術の特訓。
真剣に護身術を見て学び、実行してみる。そして…
…………………………………………
スモ「…いいか?
…いくら護身術を身に付けたからといって、それはあくまで付焼刃…わざわざ危険に立ち向かってケガしてちゃ本末転倒だ。
とにかく『避ける・逃げる・生き延びる』だ。そして普段からの心構えだって大切だ。
…いつも通る道もたまには注意して見てみろ。あちこち危険が潜んでいるもんだぜ?」スタスタ…
キャスト達「「はぁ~い!♪」」ゾロゾロ…
テゾ「(…………へぇ…☆)」ジ
グラン・テゾーロ内の危険そうな箇所を、皆で実際に歩いてチェックしてみる。
明かりの無い暗い場所や、防犯電伝虫の少ない場所はあるか?連れ込まれそうな物陰は無いか…?
テゾ「…うーん…ιまだ結構危ない場所があるなぁ…☆
よし!早速この辺りには街灯を増やして、警備員も巡回させるよ!☆」メモメモ…
スモ「(…………ふぅん…)」ジ
真剣な横顔…
最初に思い描いていたよりも、相手の印象がどんどん違ってゆく事に新鮮さを感じる2人だった。