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最初の子守唄

ーーー西王母。
世界を作り、ありとあらゆる生と死を司る女仙。数多の仙を統べる者であり、彩八仙の長である。
本来は男仙、女仙と別れてるが、東王父の伝承は全くというほどない。なので、実質西王母が全ての仙の長とされていた。
そんな彼女だが、様々な逸話がある。
不老不死の桃を求めてとある将軍は桃が自生していると聞いて遠路はるばる訪れた地で、絶世の美女に出会い、一つの約束を交わし美女から仙桃を授かる。衰えることを知らない肉体を手にいれた将軍は数々の武勲を上げて、多くの誉れを得た。しかし、将軍は酔った勢いで美女と出会ったことを喋ってしまった。すると、将軍の姿は見る見ると衰え、死に絶えた。そんな話を聞いたみすぼらしい貧しい一人の男が病に倒れる母や人々を見て縋り着くように伝承の地を探し縋るように願うと、その仙女は姿を表し瞬く間に病に苦しむ人々を不思議な力で癒した。
一方ではこんな逸話もある。とある人間の男に恋をした西王母は正体を隠し共に暮らした。しかし、一向に歳を取らない西王母に男は愛を忘れ、恐怖した。裏切られたと感じたことから、西王母は見た目の良しあしで言いよってくる人間の男と交わってはそいつらに病を振りまいた。
―――そんな、恐ろしい話もある仙女が西王母であった。

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