gatta―抵抗―
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「おはようございます、ナマエ。」
『……』
やっぱり、人間になっている訳がない。
「ご飯ですよ。」
目の前に出されたご飯を見て、私は一瞬止まった。
…いつもと違う。
「たまには違うご飯も良いでしょう。」
『……』
私は、そのご飯を警戒しながら匂いを嗅いだ。
…この警戒心の強さも、飼い主のおかげで身についたのかも。
「…お気に召しませんか?」
『……』
いや、匂いは良い…寧ろ、最高。
本当に…気まぐれで変えたみたいだ。
『ニャー。』
いただきます。
挨拶をしてからご飯を食べると、飼い主はまた笑っていた。
「クフフフ…たっぷり食べてくださいね。」
そんな怪しい言葉を、私は聞き逃していた。
「ではナマエ、いってきます。」
『ニャー。』
そっか、飼い主は今日は学校だ。
その時間がどんなに嬉しいか…
それでも、今の私は眠い。
ソファで少し寝よう。
「クフフフ…」
「骸さーん。いきまひょうよー。」
「……」
「そうですね。お待たせしました。」
飼い主、犬、千種が家を出たのがわかった。
でも、私の眠気は頂点に達し、とりあえず眠った。
どれくらい、眠ったんだろう。
飼い主が帰って来る前に、隠れたい…
『……』
何か、おかしい。
私にとって大きかったソファからは足がはみ出てる。
家具も全体的に小さくなった気がする。
そして何より、視界に入る私の体が大きくなっている。
『何これ…っ!!』
声も、出ている。
『まさか…』
私は起き上がって、走ろうとした。
でも、いつもの手足を地面につく方法だと走りにくい…。
私は、慣れない二本の足で鏡の前まで走った。