予知夢(骸夢)
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『私って、未練たらしい女だね。彼が嫌になるのも仕方ないか。』
誰も居ない屋上に来て、ナマエさんの隣に腰を下ろした。
「殺したい程、愛していたんですか?」
『どうだろう。私も分からないや。ただの恨みかもしれない。』
少し、驚いた。
恐ろしいくらいに素直な人だ。
普通なら自分を良く見せる為に、嘘でも頷くのに。
「あの男の為に犯罪を犯すなんて、勿体無いですよ。」
『うん、そうだね…ありがとう、六道君。』
「……」
少し紅く染まる頬。
彼女はもしかしたら、僕を好きになるかもしれない。
でも、それでも良いと思えた。
僕なら、大切にするとも思えたから。
『せっかくの昼休みなのにごめんね。』
「構いませんよ。そろそろ教室に戻りますか?」
『うん…あ、でも』
「?」
『先に戻ってて。2回も六道君と一緒に教室入ったら、他の女の子達に嫉妬されちゃう。』
そんなくだらない事、気にしなくていいのに。
ですが、もしかしたら少し1人になりたいのかもしれない。
「クフフ、わかりました。また教室で。」
『うん。』
階段をおりて、廊下を歩く。
ふと、窓から見える空を見上げた。
もしかしたら次は、僕と一緒に並ぶ彼女の夢を見られるかもしれない。
そうなれば良い。
笑って、歩ければどんなに幸せだろうか。
「っ、」
目の前を、何かが落下した。
いや、あれは、
先程まで僕と、屋上にいた、
「っ、ナマエさん!!!」
何で、どうして
そんな言葉ばかりが頭の中から離れなくて。
「くっ…!!」
階段を走って下り、ナマエさんが落ちた所まで向かった。
「ハァッ、ハァッ…」
着いたらそこには、人集りが出来ている。
ナマエさんの姿はもう、助かる希望も見えない。
「何故…っ、どうして…!!」
どうして、夢でこの場面を見せてくれなかった?
この場面を分かっていたら、僕は止めたのに。
彼氏を殺す事くらい、手伝ったのに。