予知夢(骸夢)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
扉を開けて僕が入ると、ナマエさんは驚いた表情を見せた。
『六道君…』
「すみません、覗くつもりは無かったんです。」
嘘ですけど。
『あ、見てたんだ。ごめんね、変なところ見せちゃって。』
「いえ、今のは…」
『彼氏、だったの。たった今振られちゃったけど。』
ナマエさんはまだ泣いている。
僕はナマエさんの横に立った。
『本当に、好きだった…ううん、好きなの。
でも、彼には私の気持ちは重くて辛いものだったんだね。』
あぁ、この涙だ。
僕が夢に見たのは。
じゃあ、夢に出ていた男は今の僕なのかもしれない。
「これからまた、運命の人と巡り会えます。」
『そうだといいなぁ。』
「僕かもしれませんよ?」
『ふふっ、六道君って意外と冗談面白いね。』
本気で受け取ると思ったが、冗談にとられた。
まぁ、冗談でしたけど。
「意外とって何ですか。」
『六道君って冗談とか苦手そうに見えたから。』
「僕はそんなにつまらない人間ではありませんよ。」
ナマエさんが泣き止んだところで教室に戻りましょうと言うと、ありがとうと笑っていた。
こんな予知夢なら悪くない。
――――…
1人の女性が佇んでいた。
側に居た筈の男は、少し離れた所で倒れている。
周りが紅い。
血を連想させる紅だ。
「――っ、」
「おはようございます、骸様。」
机に伏せていた体を勢いよくあげると、また授業は終わっていた。
「……千種。今、休み時間ですか?」
「昼休みです。」
また、寝てしまった。
そして変な夢を見た。
これは、まさか、
「骸様?」
「どこ行くんれすか?」
「すぐ戻ります。」
教室を出て、駆け出した。
階段を上り、彼女…ナマエさんを探す。
だが、意外にもあっさりナマエさんは見つかる。
急いでその腕を掴んだ。
『っ!!』
「ナマエさん…その…」
驚いている。
当たり前だ。
いきなり、階段の所で腕を掴まれたのだから。
『どうして…』
階段の下を見ると、先程の男が友人と楽しそうに話しながら下りていく。
『どうして、分かったの?私が、彼を落とそうとしてるって。』
あぁ、夢の通りにならなくて良かった。