遊園地(骸・雲雀・ベル夢)
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『助けて…怖いよ……助けてベル!!』
「うしし、王子呼ばれてさんじょー。」
『へ?』
ザッとお化け屋敷のセットを派手に壊して参上したのは、私が望んだ人…ベルだ。
『ベル!!』
「泣きすぎおもしれー。」
抱きつくと、ベルも強く抱きしめてくれた。
暖かくて、安心する。
『うぅっ…ぐずっ…』
「何、怖くて泣いてんの?」
『違…うよ…ベルが来たから、安心して…』
「何だよ、じゃあ泣かなくて良いじゃん。」
『う゛ん…』
離れて鼻をかんで、ふとミョウジ君の顔が出てきた。
『……』
「何?早く鼻水拭けよ。」
『う、うん…』
ミョウジ君は?
答えは、聞かなくてもわかる。
さっき、ミョウジ君の叫び声が聴こえた。
それは、きっとベルが殺しちゃったんだ。
それが分かっても平気な私って…
「さっきの奴の腕、切り落としたから。」
『え?』
「ナマエに触ったあの汚ねー腕。」
あぁ、ミョウジ君の腕か。
だから叫び声が大きかったんだ。
『ベルは…どうして此処に居たの?』
「俺だけじゃねーよ。ボス達もいるし。」
『へぇ、珍しいね。』
正直、ヴァリアーが遊園地で並ぶ姿なんて想像できない。
「そしたら男といるじゃん?マジ、2人まとめて殺そうと思ったし。」
『ご、ごめん…今日男が居るって知らなかったの…』
「うしし、いーよっ。ナマエも嫌がってんのわかったし。」
『ありがとう、ベル。』
「王子やっさしー。」
ぎゅっとまた抱きしめて、抱き返す。
あぁ、安心するなぁ。
「つうかさ、1人女居たじゃん?ソイツはどうした?」
『へ?』
顔を上げると、ベルはふざけた様子もなく平然と話す。
「だから、女だって。長い黒髪に白いワンピースのやつ。ずっとくっついて歩いてたっしょ?」
『ベル…何言ってんの?』
手が震える。
こんな冗談、ベルが言うわけない。
「うししっ、ナマエこそ冗談やめろし。」
『あ、あたしは冗談なんて――…』
ベルの肩越しに、少し離れた所から女の姿が見えた。
長い黒髪に、白いワンピース。
足元を見ると、足が――…
『…ない』
「は?」
『ベル、帰ろう!早く行こうよ!』
「おい、ちょ…」
ベルの腕を引いて、私達はお化け屋敷を出た。
後から知った事だけど、このお化け屋敷では昔、男に殺された女性がいたらしい。
もしかしたら嫌がってる私を見て、助けようとしてくれていたのかな?
『まさか…ね。』
「うしし、ナマエの顔色おもしれー。」
END