遊園地(骸・雲雀・ベル夢)
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『雲雀さ――っ!!』
目元に、誰かの手が置かれた。
更に視界が悪くなる。
『だれ…誰っ』
「僕だよ。」
耳元で聴こえた声。
『ひ…ばり…さん?』
手が退かされて、振り向くと雲雀さんが居た。
「大丈夫?」
『なななな、何でいるんですか…お化けですか?』
「大丈夫みたいだね。」
何が大丈夫なんだ。
「帰るよ。」
腕を引かれた。
少し、痛い。
襲ってくるお化けのセットをトンファーで壊しながら進んでいく。
『ひひ雲雀さん!!それはちょっとマズいですよ!!』
「僕の目の前に来るから悪いんだよ。」
『あの、雲雀さん!』
「何だい。」
私の方を向かずに、歩き続ける雲雀さん。
でも、気になる事がある。
『ミョウジ君はどうしたんですか?』
「……」
『わっ』
雲雀さんが突然止まったから、背中にぶつかってしまった。
顔を上げると、雲雀さんと目が合う。
「知りたい?」
『い…いいです。』
咬まれた。
いや、ミョウジ君は雲雀さんに咬み殺されたんだ。
「ナマエが嫌がってたのは分かってたよ。だから助けたんだ。」
『あ、ありがとう…』
「男が居るって、知らなかったんでしょ?」
『勿論です!』
知っていたら行かなかった。
「ならナマエは許すよ。相手の手も握らない、腰に手を回されても嫌がってたし。」
『もし、嫌がらなかったら……いたっ』
手を握る力が、強くなった。
『雲雀さっ…痛いっ』
「もしも君も嫌がらなかったら、さ」
手を引かれ、雲雀さんの口元にまで持って行かれる。
「君ごと食べてたかもね。」
『いっ』
手首に思い切り噛みつかれた。
歯が、食い込む。
『いたっ…雲雀さんっ!』
「次からは気をつけてね。」
口が離されて、傷口を抉るように舐められる。
凄く痛いけど、ドキドキする私は相当キてる。
「帰ろう。」
『…はい。』
そして、私は雲雀さんと一緒に帰った。
ミョウジ君とはもう、会うことはないだろうな。
END