gatta―別れの悲しみ―
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私は、並盛中を縄張りとする野良猫。
ここはお弁当の残りとか貰えるから、私にとって凄く居心地の良い場所。
お昼過ぎになると、私は木登をする。
いつも同じ木。
そこから、窓を覗く。
そうすると、あの人は窓を開けてくれる。
「やぁ、ナマエ。」
『ニャー。』
雲雀、雲雀!!
大好き。
私は、雲雀の胸に飛込んだ。
「また来たの。」
そうそっけなく言っても、頭を撫でてくれる雲雀が優しくて、嬉しくなった。
雲雀は、私を最初に見つけてくれた人。
泥だらけで、汚い私を洗ってくれた。
ご飯もくれた。
命の恩人の、雲雀が大好き。
「クフフ。何ですか?その猫。」
「君には関係ないよ。」
『……』
誰?
雲雀の肩から向こうを見ると、見たことのない制服の人が居た。
「おや。猫ですか。」
『にゃっ。』
頭にそっと手を乗せられた。
撫でられるのは、気持ち良い。
「触るな。」
「おや。ケチケチしないでください。」
―ぐいっ―
『に゛っ!!』
雲雀の腕の中に居たのに、今度は知らない人の腕の中。
『ニャーッ、ニャーッ!!』
「クフフ、雌ですか。」
『ニ゛ャーッ!!』
―バリッ―
何故だか、とても恥ずかしくなって思わず相手の頬をひっかいてしまった。
「うぅっ…痛いです…」
「自業自得だね。」
私は雲雀の足下へ移動した。
足にすりつくと、雲雀は私の頭を撫でてくれる。
「クフフ…失礼しました。えっと…ナマエ。僕の名前は六道骸といいます。」
『にゃー』
猫に自己紹介しても、意味ないと思う。
「クフフ、恭弥。ナマエがよろしくって言ってますよ。」
「違うね。バカだって言ってんだよ。」
雲雀おしいっ
「クフフ。ではナマエ、また会いましょう。」
『……』
それが、六道骸との出会いだった。