閉ざされたモノ(骸夢)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「紅茶で良かったですか?」
優しい笑顔で、紅茶を持って来てくれた骸さん。
その笑顔で一体何人の女をイチコロにできるか…
「買って来た物ですが、このお菓子も一緒にどうぞ。」
『…ありがとうございます。』
こんなに優しいと、心を許しそうになる。
『どうして…こんなに尽くしてくれるんですか?』
「おや…クフフ。おかしな事を言いますね。」
骸さんは、自分の紅茶もいれて、トレーに乗せて持って来た。
「ナマエが好きだからですよ。」
爽やかな笑顔で言われて、またときめいた。
「さぁ、冷めないうちにどうぞ。」
『……』
「欲しい物があったら言ってください。これから千種が買い物に行くそうなので。」
『…てください。』
「はい?」
『家に…帰してください。』
「クフフ…ナマエ、それは無理です。」
骸さんが、私の髪を撫でた。
私の足首に繋がれた鎖は、部屋のパイプに繋がれて、逃げられない。
「貴方の家は、此処ですよ。」
優しい声なのに、瞳は鋭く、私を捕えた。
『……』
自然と涙が出ると、骸さんはその涙を舐めて私の瞼に唇を落とした。
「ナマエ、望む事を言ってください。欲しい物も、して欲しい事も…貴方の為なら何でもしますよ。」
『家に…帰りたいっ』
「ナマエ。」
『家に帰して!!』
「ナマエ、怯えないでください。貴方の家は此処です。」
優しく、
優しく抱き締めてくる監禁犯。
嗚呼、私はもうこの人から逃げられないんだ。
そうわかった瞬間に、何かが閉ざされた気がした。
「ナマエ?」
『……』
「クフフ…そうだ、服を買ってさしあげましょう。後は、何か遊べる物を…」
『……』
「クフフ…ずっと一緒ですよ、ナマエ。」
終り