一夏の体験(骸夢?)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
友人と肝試しをしようと、廃業になったココへ来た。
『ねぇ…ここ、さ…ボーリング場とかが昔あったんでしょ?』
「らしいね。でも最近、何かがいるって噂が凄いよー。」
『……』
噂は、聞いている。
私たちの学校…黒曜の生徒が、一度入ったっきり出てこないとか。
人狼が出るとか。
とにかく、嫌な噂ばかり。
それなのに友人は、学校の夏期講習へのストレスを、ここで発散しようとしている。
『ねぇ…怖いから、やめない?』
「何言ってんの!!まだ真っ昼間じゃない。」
『もう夕方だよ。』
夕陽は、気味が悪いくらい紅く染まっている。
普段なら綺麗かもしれないけど、今はやめてほしい。
「んー…わかった。私が、中の様子見てきてあげる。」
『…え?』
ニッコリ笑った私の友人は、扉の前まで走った。
「ちょっと様子見てくるからさ!!ナマエは待ってて!!」
『え、そんな、待って…!!』
―バタンッ―
ナマエの声も聞かず、友人は建物の中へ入って行った。
『此処に一人も…怖いんだけど…』
携帯の電波を確認して、あたしは壁に背中を預けて友人を待つことにした。
―15分後―
『遅い!!』
友人は、なかなか帰って来ない。
『まさか…』
噂は、本当に?
『ま、まさか…ね。』
嫌な予感が止まらない。
私は、此処で待つべき?
友人を探すべき?
『そんなの…決まってる。』
友達だもの。探すに決まってるじゃない。
『…ごくん。』
私は、決心をしてその建物の中へと入った。
―ギィ…―
『ねぇ…いつまで見てるの?そろそろ帰ろうよ…』
広い部屋では、私の声は虚しく響いた。
友人の声はない。
他の部屋にいるのかな?
『ねぇ…帰ろうよ…』
ゆっくり奥に進むと、何かに見られているような気配を感じた。