狂っているヒト(骸夢)
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『ぁ…いや…』
「クフフ…今日は、久しぶり学校へ行きました。」
目が夕陽に慣れると、骸さんの制服がハッキリと見えた。
『やぁ…だ…』
「皆、ナマエが来ない事を寂しがっていましたよ。」
骸さんの制服は、沢山の血で濡れていた。
『やめ…言わな…いで』
「ナマエも会いたがっていたので…連れて来ました。」
再び骸さんが立ち上がると、骸さんの後ろに大きな袋がある事に気が付いた。
『いや、いや!!』
「重いので首だけですが、許してください。」
骸さんは笑顔のまま、袋を蹴ると袋の中から沢山の首が出てきた。
『い…や…いやぁぁぁっ!!』
目の前には、知っている顔の首だらけ。
目が開いているモノや、今にも叫びそうなモノ…
私は、ただイヤイヤと叫んだ。
「…どうしたのです?ナマエが会いたがっていたお友達ですよ。」
『違う…違う!!』
「…あぁ、」
骸さんは何かを思い出したようにまた別の袋を出した。
「ナマエ。貴方のご両親が貴方を心配していました。」
『っ!!』
私はその言葉に反応して、骸さんを見た。
「可哀想な事をしましたね、ナマエ。僕は貴方の欲しい物は何でも与えると言っていたのに、肝心な物を用意していませんでした。」
『―――っ!!』
骸さんの手には、お父さんとお母さんの首。
骸さんはそれを地面に落とした。
『あ…お父さん!!お母さん!!』
二人の顔に触ると、本物の人間だという事がわかった。
『酷い…どうして、こんな…』
私が骸さんを睨むと、骸さんは困ったように笑った。
「体も持って来ようと思っていたのですが、流石の僕でもそんな重いモノは運べません。それに…」
骸さんは、私を抱きしめた。
「ナマエにこうして触れて良いのも、会話して良いのも、僕だけで十分です。」
骸さんからの口付けを、私は抵抗できなかった。
狂っている彼には、もう何を言っても無駄なんだ。
「帰りましょう、ナマエ。風邪ひきますよ。」