狂っているヒト(骸夢)
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「クフフ…確かに、新しい生活に慣れるには少々疲れてしまいますね。」
『……』
「安心してください。此処はナマエの家です。リラックスして良いのですよ。」
―バンッ―
『違う!!』
私は、机を思いっきり叩いて立ち上がった。
『私の家は…こんな所じゃない!!』
「…あぁ、少々部屋が狭かったですか?すみません、明日にでも変えますね。」
『違う!!私はこんな所にいたくないんです!!私は友達や両親と楽しく過ごしていたい!!お父さんとお母さんに会いたい…お父さんとお母さんがいる家へ帰りたい!!』
私はここまで言って、正気に戻った。
「……」
骸さんが、黙って笑っている。
ただ、目が笑っていない。
『あ…』
怖い。
「クフフ…そういえば、ナマエ。」
『は、い…』
ぎこちなく答えると、骸さんはニッコリと本当の笑顔になった。
「今日は久しぶりに用事があり出掛けるので、帰りが少々遅くなります。」
『え…』
「そうですね…学校にも行くので、6時くらいになりそうですね。」
これは…
「一人でも…大丈夫ですか?」
逃げ出すチャンスだ!!
『はい、大丈夫です。』
「クフフ、良い子ですね。」
骸さんは私の頭を撫でると、お皿をトレーに乗せた。
「お腹がすくと思うので、千種にお弁当を作らせますね。」
『はい。』
骸さんはトレーを持って、部屋を出た。
『……』
早く、出掛けてほしい。
今が何時かはわからないけど、朝だから…時間は十分にある。
『お父さん…お母さん…』
早く会って、抱き締めてほしい。
そうだ、どんな事件でも必ず犯人は追い詰められる。
犯罪は、終りを迎える。
こんな生活が一生続くわけないんだ。
このチャンスを、逃したらいけない。