嫌われ番外編/文化祭後編
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「…咬み殺す」
『っ!!』
トンファーを出して静かに呟く雲雀恭弥。
これは…マズイんじゃないですか?
『落ち着いてくださいよ、まだ代理を立てればなんとか…』
「うるさいよ。そもそも君が台本なんかわたさなければコイツらも来なかったのに。」
『それは…すみません。』
ジリジリと近付いて来る雲雀恭弥。
犬はあたしの後ろでガタガタ震えている。
『とにかく、ここで問題を起こすと文化祭が中止になりますよ!?』
「問題なんて揉み消す。」
流石です…
「クフフ…それよりもナマエ、体育館に行かなくて良いんですか?」
『あ。いけない、行かなくちゃ。』
でも…王子が居ないんじゃ…
―チラッ―
犬を見れば、ちゃんと衣装を着ていてなんとかやれそうな感じがする。
『犬、王子役をやってくれますか?』
「っ!!勿論だびょん!!」
『では、走りましょう。』
―ダッ―
あたしは犬の腕を掴んで体育館に向かって走った。
「クフフ…犬が王子ですか。」
「あんな馬鹿ができるの?」
「さぁ?」
「…できなかったら咬み殺してやる。」
「クフフ…」
―バンッ―
『お、遅く…なりました。』
体育館裏口を開けると、そこにはもう衣装を着た役者方が揃っていた。
「ナマエ…何で黒曜中の奴が衣装着てんだよ。」
魔女の格好をした獄寺隼人が犬を睨みながら聞いた。(こんな魔女嫌だなぁ)
『王子役の方が来られなくなったので、急遽変更です。』
あぁ、周りが不安の眼差しで見てるよ。
わかりますけどね、言いたいことは。
「ナマエ…ソイツ、演技できんのかよ。」
『ブブッ…はい、出来ると思います。』
思わず吹き出してしまった…
だってね、ドレスを着た山本武ですよ?
「今吹き出したか?」
『いえ…ちょっと食べ物をつまらせました。』
山本武の笑顔はやっぱり黒いですね。