一週間(雲雀夢)/死ぬ気ヒロ
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金曜日
『恭弥、膝枕して。』
ナマエは時々、いつもの元気な笑顔ではなくどこか落ち込んだ様子で僕のもとへ来る。
「おいで」
理由は言うときもあれば、言わない時もある。
膝枕をして頭を撫でれば、落ち着くらしい。
理由は様々だけれども、結局は同じなんだ。
『今日ね、足ひっかけた女に呼び出されたの。』
「そりゃあミミズを入れればね。」
『そしたら他に2人いたんだけどさ。』
「まさか、リンチ?」
『うん。』
「え、怪我は?」
腹周に触れたり足を見ても外傷は無い。
『驚いて3人の顔に砂をかけちゃった。』
「ワォ。それだけじゃないよね?」
『1人目は顎から蹴り上げた。
2人目は頭突きして、池に投げた。
3人目は……』
「?」
『ツナに、止められた。』
「……」
沢田綱吉。
いつもいつもソイツの名前が出てくる。
理由は、様々。
原因は、同じ。
『いきなりツナが来てさ。怒られた。何してんだって。
ツナこそ、何でその女の味方してんの?
私は向こうからやられたから、やり返してるだけなのに。』
まぁ、それは何十倍返しだけどね。
「悲しいの?」
『ムカつく。私の方が、あんな女達より絶対可愛い。なのに、ツナは向こうを助けた。』
ナマエは時々歪んでいる。
気持ちが良いくらいに他人をどうでも良いと思っている。
僕もその考えは同じだけど。
ただ、沢田綱吉にだけは違う。
ナマエ自身は気付いていないみたいだ。
でも、沢田綱吉が誘えば優先するし、注意を素直に聞くこともある。
だからこそ、沢田綱吉が今日ナマエの味方にならなかった事は、ナマエにとってとても悲しい事なんだ。
「ナマエ。明日の土曜日さ、暇?」
『…うん』
「じゃあ出掛けよう。」
『どこに?』
「好きな所に連れて行ってあげる。」
『……じゃあ、この前雑誌に載ってたラブホに行きたい。』
「良いよ。」
今の話の流れからよくラブホなんて思いつくな。
まぁ、ナマエらしいけどね。
金曜日、ナマエと出掛ける約束をした。