一週間(雲雀夢)/死ぬ気ヒロ
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木曜日
休み時間に校内を見回りしていると、ナマエの叫び声が聞こえた。
『離せって言ってんだろハゲ!お前には欲情しないんだよ!』
「何を訳の分からんことを言ってるんだバカ!良いか、今日という今日は反省文を10枚書かせるからな!」
『ふざけんな!私が何をしたっての!?』
「クラスのお友達の靴にミミズ入れただろ!」
『あの女はお友達じゃありませんー。』
「屁理屈を言うんじゃない!」
どうやら、ナマエがクラスの女子にイタズラしたらしい。
教師はナマエの襟を掴んで引っ張っている。
「ナマエ。何してるの。」
『あ、助けて恭弥!このエロハゲ教師が私の事犯すつもりなの!』
「何でそう簡単に嘘がつけるんだ!やめなさい!」
「ナマエ。嘘はやめなよ。」
『……ふんっ。私悪くない。女が先に私に嫌がらせしたんだから!』
あぁ、そういえば。
昨日亀をどうこうとか言ってたな。
「何をされたの?」
『通りすがりに足ひっかけられた。』
ワォ。
女子は怖いね。
『足癖が悪いなら、調教しなきゃね。』
「それでミミズ?」
『足元を大人しくさせようと思って。そしたら泣いてやんの。マジ面倒くさい。』
「だから、女子にミミズなんてイタズラするんじゃない!」
『これは女同士の戦いだ。先生には邪魔しないで頂きたい。』
「何バカな事言ってるんだ!?」
ハァ、と思わず溜め息が出た。
それに反応したのは教師で、怯えたように僕を見る。
「あ、あの…これは説教のつもりで…」
「わかってる。ナマエ、応接室においで。」
『恭弥!!』
ナマエが明るい声で答えた。
助かったと思ってる。
実際助けたけど。
『ふん、離しなハゲ。』
「くっ…」
教師がナマエを離すと、ナマエは僕の腕に腕を絡ませた。
『応接室行こう』
「そう言ってるでしょ。」
教師を見ると、もう特に何も言うつもりは無いらしい。
胃を抑えている。
『えへへ、恭弥助けてくれてありがとう!大好き。』
「……」
今日は、ちょっと良い日かもしれない。
木曜日、僕の機嫌が良かった。