一週間(雲雀夢)/死ぬ気ヒロ
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水曜日
今日は至って平和だ。
新しいカーテンもつけた。
たまにはこう落ち着くのも良いかもしれない。
「こらナマエー!待て、俺のエンツィオ返せ!」
『良いじゃん!ちょっと貸してよ!』
「エンツィオで何するつもりだよ!」
『ちょっとムカつく女がいるからさ、制服の中にコイツ入れようと思って。』
「ダメだ返せ!!!」
…平和が終わろうとしている。
いや、でも僕には関係の無い事だ。
無視しよう。
『この亀だって、女の子の身体に触りたいって言ってる!』
「言わねえ!アホか!……ぶっ!!」
『アッハッハッハッハ!自分の足に躓いてやんの!!ダセー。』
「う、うるせぇな!」
「……」
うるさいのは、君達だよ。
追いかけっこなら、外でやってくれないかな。
「ねぇ。いい加減にしないと、咬み殺すよ。」
『あ、亀が動かなくなった。』
「何!?大丈夫か、エンツィオォォ!!」
『水でもかけとけば大丈夫でしょ。』
「ねぇ、それ花瓶…」
「水!?バカ、やめろ…!!」
バシャッ、という音と共に水浸しになる応接室。
それと同時に、先程まで小さかった亀が大きくなった。
「エンツィオ!?」
『アハハハ!凄い!何これ、ウケるー。』
何もウケない。
ソファ食べられてる。
「ちょっと、飼い主でしょ。この亀(殺して)黙らせてよ。」
「今殺してって聞こえた気がするんだけど…?」
『この鞭で叩けば良いのかな?』
「おい、俺の鞭返せ!」
『鞭プレイって初めてー!それ!』
ナマエが鞭を思い切り振り上げる。
『あ。』
ガシャーン、という音が響く。
ナマエは見事に応接室の窓ガラスを一枚割った。
「……」
「あの…恭弥、落ち着け。な?」
「うるさいよ。誰が亀を持ってきたせいでこうなったと思ってるの。」
「(俺のせい!?)」
『鞭って意外と難しいんだね。これで誰か打ちたかったな。』
「それは長いからやめときなよ。」
『うん、もう少し短いのにする。』
「(鞭を使う事を止めろ!!)」
亀が大人しくなったあとで、風紀委員達に掃除をやらせた。
水曜日、ソファが半分食べられて窓ガラスが一枚なくなった。